ゾンビ映画という、ジャンルの中でもっともバカバカしく、もっとも血のりを使ったグシャグシャ映画が、今回紹介する「ブレインデッド」です。
知る人ぞ知る、ゾンビ映画「ブレインデッド」。
1992年公開のピーター・ジャクソン監督作品。
なお、多分なネタバレ・不快な表現・画像を含みますのでご注意ください。
この映画は今は難しいんですが、VHSのパッケージが手に入るとそこから突っ込めます(笑)
まず、表紙。赤ん坊を抱いた綺麗な感じの看護師が椅子に座っていて、何か鋭いものに身体を刺し貫かれているような絵柄。
本編を最後まで見ると分かるんですが、出てくる看護師さんは恰幅のいい割とおばさんで全くイメージが違います。こんな綺麗なイメージはどこにも存在しません。全編見終わると「ん?あり?」ってもう一度表紙を見るがそんなシーンに全く心当たりがない事に気がつきます。おいっ!!
そして裏表紙に行くと、
「最後まで見られるのは誰だ!?
トライアスロン・ホラー参加者募る!!
___1度でダメなら、2度見ろ、3度見ろ!!_____」
ブレインデッドVHSパッケージ裏表紙
なんてのが書いてある。えええ、そんなに見るのしんどいの!?とか思ってしまう。
しかも中には竹中直人(映画監督)などのわけわからん感想が書いてあっていいのか悪いのか全く判断出来ないという。どっちなのさ!?
そんな怪しさを感じつつ、本編を再生開始。
クレイアニメのラットモンキーなる、なにやら不気味な生物が出てくるんですが、それ以外は、なんていうか間延びした、しかも美男美女が1人も出てこないなんか陰鬱なドラマが展開されるんですよね。
ここ耐えどころ(笑)最初から我慢ってなんだこれ!?(笑)
主人公に想いを寄せるヒロインも美人でもなんでもない。
主人公のママがラットモンキーに噛まれて、その後どんどん傷口が腐っていき、本人も具合が悪くなっていく。
看護師を呼んで世話をさせるも良くなる気配がない。
とうとうママはゾンビになってしまい神父と看護師はその餌食に。
神父がカンフー(?)の達人ですごいカッコ良くて強いんですが、やられてしまいます。
普通はそこで主人公たちに戦い方をレクチャーして立ち向かい人知れず街を救ったとか展開されていくところですが、この映画はそんなに甘くないです(笑)
そして2人ともゾンビに。息子はこの3人のゾンビと戦っていくのかと思いきや、なぜかゾンビたちの世話をして暮らそうとする。
食事の準備をして全員(自分以外はゾンビ)で食卓を囲んだり、甲斐甲斐しく面倒をみるのである。なんで!?どして!?
ってやってるうちに看護師ゾンビと神父ゾンビがセックスをし始めて、看護師ゾンビは妊娠。赤ん坊ゾンビが産まれる。
もうめちゃくちゃですわ(笑)赤ん坊ゾンビをベビーカーで外に連れ出すとか訳のわからんシーンでひと笑い。
赤ちゃんゾンビがものすごい勢いで坂を転げ落ちるのとか、笑えます。
ママゾンビを地下に閉じ込めつつ、猛毒を使ってゾンビを殺すことに。
ごまかしごまかし暮らしていると、ママの家と財産を狙っていた伯父が家で町中の人たちを読んでパーティーを初めてしまう。
猛毒を使ったはずが動物用の興奮剤だったためにゾンビたちが大暴れ!
さあ、大変!パーティーは血の饗宴に!片っ端からゾンビの犠牲に。そして片っ端からゾンビと化していく。
家はゾンビの群衆に占領状態。
流石に生き残るために主人公も戦い始めることに。
まあ、エグいことエグいこと!最たるものは回転式の草刈り機で片っ端から肉片に!!
予告編やなんかで「プール1杯分の血糊を使いました」っていうキャッチフレーズやってたが、マジでそのくらい必要でしょうね、この撮影。
グシャグシャのゲロゲロのビシャビシャですわ。
そして地下にいたはずのママゾンビが大量の興奮剤のせいで巨大な怪物になって現れる!!!あれ?これゾンビ映画じゃなかったっけ?と思うくらいの怪獣っぷり(笑)
主人公がママゾンビ改に飲み込まれるも、もらったお守りの力でママゾンビ改を撃退。
っていう本当めちゃくちゃな映画。
この映画、実はあのファンタジーの傑作シリーズ「ロード・オブ・ザ・リング」の監督、ピーター・ジャクソンが監督でした!!っていう(笑)
どこまでも突き抜けているものは細部がどうだろうと面白い。(方向がどうあれ)細かい事に拘って揚げ足とるより、「なんだこれ!?(笑)」って笑ってしまうとホントに楽しめる。
※楽しまないと損だ。