明るく笑えるSFアクション映画が観たいなと思った時に数ある中からお勧めするのがこの1本です。
何か感性が独特のぶっ飛んだ映画が観たい方必見です。
今回紹介するのはリュック・ベッソン監督「フィフス・エレメント」です。
1997年公開のリュック・ベッソン監督作品。
主演は当時「ダイハード」シリーズなどで乗りに乗っていたブルース・ウィリス。
ヒロインにはそれまで「ブルー・ラグーン青い珊瑚礁」などで主演するもそれほど有名ではなかったミラ・ジョボヴィッチ。今作が出世作で一気にスターダムにのし上がります。
アクションもこなせるという事で後に「バイオハザード」シリーズなどでアクション女優の代名詞的な存在に。
また敵役のゾーグをゲイリー・オールドマンが怪演していま。
リュック・ベッソン監督作品には独特のノリがあって、「ああ、リュック・ベッソンっぽい」っていうのが観ると分かるようになります。
今作では衣装やクリーチャーなどのデザインが奇抜で独特の雰囲気を持っています。
そしてキャラクターもブルース・ウィリス演じるコーベン以外のキャラたちはノリや演技が独特です。
未来都市や宇宙船などのデザインは最先端のはずなのに古めかしくてどこか懐かしいデザインになっています。
底が見えないほどの高層建築群や空中を自在に飛ぶ自動車、縦に走る電車や空飛ぶ屋台船など、薄汚れてたり、誤動作したりも含めてなんだか懐かしい感じが漂います。
タクシードライバーの主人公コーベン・ダラスは元地球連邦軍の少佐でひと通りの武器があつかえ、多種の乗り物も乗りこなす腕を持っています。
戦闘技術ももちろん一流です。
フロストン・パラダイスでのマンガロワ人との戦闘ではルビー・ロッドを守りながらの多勢に無勢でも負けずに戦えるほど。
また、ヒロインのリー・ルーはモンドシャワン人の腕から再生されたフィフス・エレメント(5番目のカギ)で地球人の姿ですが、能力値がかけ離れています。
言語や技術も一度目にすれば理解する事が出来てしまいます。しかもそれを自身で再現できるので格闘技などの映像を観て学び、即、身に着けています。
ブルース・リーへのオマージュがここで出て来ます。ブルース・リーの映像からジークンドーを身に着けます。
演じているミラ・ジョボヴィッチの身体能力の高さもあり迫力の格闘シーンになっています。
今作の悪役は3段階あります。
マンガロワ人は宇宙の殺し屋稼業を請け負う凶暴な性格ですが、その一方頭があまり良くないので力でごり押しするタイプの種族です。
そのマンガロワ人を上手く使いこなそうとするゾーグですが、どこか抜けていて結局自分自身ですべて処理しなければならなくなります。
「ミスター・シャドー」は小惑星程の大きさの岩の塊に見えるのですが、実は悪意の塊でゾーグなどをテレパシーで支配してモンドシャワン人の武器「フィフス・エレメント」を奪おうとさせます。
「フィフス・エレメント」以外の攻撃はそのエネルギーを吸収してどんどん巨大化してしまいます。
結局、ゾーグがしくじったので「フィフス・エレメント」が集まってしまって発動したら自分がやられてしまうので直接地球ごと破壊しようとしましたが間に合わなかったという。
大ボスが見誤った小ボスを選び、さらに小ボスが仕えない部下を徴用した結果、全滅というなんともお粗末な感じが笑えてしまいます。
「フィフス・エレメント」を発動するための5大要素は
風、水、土、火の4大要素に、リー・ルーを鍵として5番目の要素が”愛”となっています。
なぜリー・ルーが人の形をしているのかというと、4大要素を集める事のできる人物が人間であり、リー・ルーを愛する事が出来るようにするためなんですね。
モンドシャワン人の腕の細胞から再生したのになんで裸の女の子になる!?とビックリしたけど最後に「あーなるほど」と伏線回収してくれるのでベタですが気持ちいいです。
この映画で「もっとも印象に残ったキャラクターは?」と聞かれて多くの人がこの2人を挙げる事でしょう。
未来なのにラジオ番組のDJのルビー・ロッドとフロストン・パラダイスの歌姫ディーヴァ・プラヴァラグナのふたりでしょう。
ルビー・ロッドの派手な格好とノリノリの高音・高速のトークと動きなどは「グリーン(最高)」です。
個人的にはルビー・ロッドの吹き替えは三ツ矢雄二がスキです。山寺宏一吹き替えの方が有名みたいですが。
ディーヴァはその青い肌と強烈なデザインがインパクト大きいのですが、コンサートで歌い始めるとその声の素晴らしさに驚きます。
リュック・ベッソン監督は16歳の時にこの物語を思いついていたそうです。
そしてこの物語をいつか映画にしたいと考えていた。
しかし監督業が出来るようになってから「グラン・ブルー」や「ニキータ」で成功を収めるが、「フィフス・エレメント」を撮るのには予算が全く足りないことが分かりました。
そこで次に撮る映画を低コストで撮影し利益を「フィフス・エレメント」に当てようとして撮った作品が「レオン」でした。
なんとたったの2日間で脚本を仕上げたそうです。しかし「レオン」は予想だにしなかった世界的大ヒットとなりました。
ということで、めでたく「フィフス・エレメント」が撮影できるようになったのだそうです。
さらに、リュック・ベッソンは撮影後にミラ・ジョボヴィッチと結婚します。
が2年で離婚しています。
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