その昔、高校生の頃に本屋で見かけたなんとも特徴のある絵柄のコミックス。
思わず購入してみたら、マンガなのに膨大な情報量に圧倒されてしまいました。
「頑張ってマンガを読む」なんてことしたのはこの時が初めてでしたな。
父親が購入したimidas(イミダス)という現代語辞典をめくりながら、自分の知らないコンピュータについてや神経生理学などの項目を読んだりして分からないまま分かったつもりで読んでましたね。
それが、押井守により劇場アニメ化され、その後TVアニメやハリウッドでの実写化などシリーズ化されて映像作品として長年愛され続けています。
1995年劇場公開、押井守監督作品。
世界的に高評価を受けその後日本でも後を追って評価されるようになっていった作品です。
押井守監督作品の特徴として出来るだけ原作のキャラクターとは変えていく方針があるようでかなり絵柄や演技が無表情にそしてリアル路線になっています。
(原作者が激怒しても押井守監督はこの手法をやめないので「原作レイプ」だと批判する人もいます。)
2002年TVアニメシリーズ放映開始。絵柄は劇場版のデザインを踏襲するものですが、劇場版に比べ各キャラクターの感情が豊かに描かれています。
また、原作にはない「笑い男」なる凄腕ハッカーの犯罪者の話が話題になりました。
この後、劇場版のリニューアルやTVシリーズの新シリーズなど、展開されていきキャラクターデザインが変更少しずつ変更されていきます。
また95年劇場版に比べ、CGも多用されるようになり、世界観の表現がより楽に美しく仕上げられるようになって行きます。
圧倒的な情報量とマイクロマシンや電脳など最新の技術やこれからの技術を扱って「よりリアルにサイボーグを完成させるとこうなる」というのを表現しています。
また、テーマとして人間の魂について、記憶や経験・意識を脳の外に伝送した時に元々の脳にあった時の人格と同一なのか?
まったく人間のようにふるまい、本人が人間だと自覚している人工頭脳はもはや人間と変わらないのでは?
人間の根源に関わるものから、人工頭脳が経験から個性や神という概念を理解できるようになるのか?またその時に人間との関わりがどうなるのか?
たくさんのSF的なテーマを含んでいます。
そして刑事もののサスペンス要素や派手なアクション、ガンやナイフ、多脚戦車に光学迷彩などの兵器などなど、いろんなものが溢れかえっています。
まあ、上記の通り情報量が多すぎて難しく考えようとすればどこまでも難しくなってしまう要素が多分にあります。
そして美女は出て来ますが、イケメンは出て来ません。
マスコット的なキャラクターも、フチコマ、タチコマというのがいますが、非常にメカメカしいので、可愛いかというとそういう訳でもないです。
要するに世界がアッと驚いた情報量とカッコいい(クールな)映像や世界観に深いテーマなどをごちゃまぜにした作品です。
そして、ただいま動画配信サービス、U-NEXTとAmazonプライムビデオでほぼすべての作品が見放題配信されています。
そしてNetflixでは「攻殻機動隊 SAC_2045」という新シリーズが配信されています。