ファンタジーとして一度は夢見たり、とある出来事で人生が一変するところを見たり聞いたりってあります。
これを巷ではシンデレラ・ストーリーと言います。
今回紹介する映画「ジュピター」はSF版シンデレラ・ストーリー+αといった感じの映画です。
※この記事はネタバレを含んでいます。作品をご覧になられていない方にはオススメ出来ません。
2015年発表のウォシャウスキー姉妹監督作品。ミラ・クニス主演。
いわゆるスペース・オペラですが、壮大なスケールと緻密なCG描写によるアクションや異種族生物などが秀逸な作品。
ド派手なアクションが爽快です。
◆ワーナー公式 映画「ジュピター」 https://warnerbros.co.jp/home_entertainment/detail.php?title_id=4511
偉業を成し遂げる運命にあることを示す“サイン”をもって、夜空の下で生まれたジュピター・ジョーンズ(ミラ・クニス)。だが、成長した彼女は星々を夢見ながらも、目覚めるとそこにあるのは、他人の家のトイレ掃除の仕事に、果てしなく繰り返される失恋という味気ない現実の日々。だが、遺伝子操作された元軍人のハンター、ケイン(チャニング・テイタム)が彼女を見つけるために地球にやってきたとき、それは変わる。ジュピターは、生まれてからずっと自分の待っていた運命が何であるかを少しずつ理解し始める。彼女の遺伝子特性は、宇宙のバランスを変えてしまうかもしれない、ケタ外れの能力を受け継ぐ人物であることを示していた……。
Filmerksより引用
そもそも、ウォシャウスキー姉妹は「マトリックス」シリーズや「クラウド・アトラス」などの監督をしています。
本人たちが日本のアニメやマンガのオタクです。
さらに言うと日本のオタク(自分はドはまり)のツボを押さえている作品を創る事が出来てしまう訳です。
具体的には、
など、細かいところを挙げたらキリがないくらいにオタク心をくすぐるもので満ち溢れています。
恐らくなんですが、この映画はストーリーを分かり易くして、もっとガジェットや種族やオマージュなどをいろいろと盛り込んでそこを楽しんでほしいと製作された映画なのだと思います。
この物語でキーとなるのが「地球の所有権」です。
実は地球人類を材料に不老不死の霊薬を創る事が出来るのですが、宇宙で一番純度の高いモノが造れるという事で注目の的になります。
「マトリックス」も人類は機械たちのエネルギー源でした。
ウォシャウスキー姉妹は人類を何かの材料にするのが好きなんですかね(笑)
そして宇宙一の一族が身内同士で己が所有権を得るために奪い合いをするのにヒロインが巻き込まれるという、分かり易いストーリーです。
規模を小さくするとめっちゃくちゃ儲かる麻薬が潤沢に売れる縄張りを受け継ぐ正統後継者の女子大生、その権利を親分と姉御と若頭が奪い合うというストーリーです。
これを女子大生目線で描くと、
母親の便所掃除の仕事を手伝って生計を立てているヒロインが実は自分はお姫様という事がある日突然分かります。
とんでもない規模の価値のある土地の所有権を受け継ぐことになります。
それを悪党たち(関東一の大親分とその一族)に狙われます。
ん?これってなんか効いたことある話だなと思った方、正解です!!
SF版「セーラー服と機関銃」ですかね(笑)40代後半以降の方には多分これで通じるはず(笑)
「カ・イ・カ・ン・・・。」のシーンはもちろんないですが、ヒロインのジュピターはそれに近い感覚を持ち合わせるようになります。これも見どころです。
ウォシャウスキー姉妹監督作品の中では珍しく非常にストーリーが単純で分かり易い作品です。
それに比べスケールの壮大さと、緻密なCG描写と、荒唐無稽なド派手なアクションが最高です。
むしろ細かいツッコミを入れて興覚めするくらいならば、「うぉー!すげー!」で十分に楽しめる映画だと思います。
この映画、実は3Dをかなり意識した造りになっています。3Dでご覧いただける環境のある方は3Dオススメです。
カリク・アブラサクス役のタペンス・ミドルトンがほぼ全裸で、人類を材料に作られた不老不死を実現する「生命の水」に浸かって若返るシーンがあります。
老女が若返り妙齢の女性に変化して泉から上がってくる、その後姿は非常に美しです。
一瞬ではありますが美しいお尻があらわになり、ドキドキです!
なお、ただいま、映画「ジュピター」はU-NEXTとAmazon prime videoて見放題配信中です!!