続けてジブリ作品を紹介します。
「となりのトトロ」がまた金曜ロードショーで放映されます。
※注意:この記事にはネタバレが多分に含まれています。作品をご覧になっていない方にはオススメできません。
1988年公開のスタジオジブリ制作長編アニメーション作品。監督は宮崎駿。
「このへんな生きものは まだ日本にいるのです。たぶん。」、「純粋な気持ちいつまでも」というキャッチコピー。
◆スタジオジブリ公式サイト/となりのトトロ
昭和30年代初期ごろ。母親が入院して、父親と田舎に引っ越してきたサツキとメイは家の裏手にある塚森のなかで、奇妙で大きな生き物に出会う。
トトロと名付けたその生き物とサツキとメイの交流を描く。
彼らは当然のように子供たちにしか見ることが出来ません。
付喪神(つくもがみ)の一種です。
モノや道具が長い年月を経ると精霊が宿って人を化かすようになると言われています。これが付喪神と言われています。
ススワタリはこの1種です。
おばあちゃんは「ニコニコしとれば、悪さはしねぇし」「いつの間にか、いなくなっちまうんだ」と言います。
不思議な存在です。
ちなみに父タツオが「明るい所から急に暗い所に入ると、目がくらんで『まっくろくろすけ』が出るのさ」というのは絵本か何かのキャラクターの話です。
サツキとメイがススワタリの気配に大騒ぎするので安心させるためにお風呂で話します。
このことでススワタリとまっくろくろすけを混同するようになりました。
ちなみに「千と千尋の神隠し」にもススワタリが登場します。こちらにはほっそい手足があります。
化け猫妖怪で人を化かす力を持っています。その力を使ってバスに変身しいたずらを楽しむ妖怪です。
乗り物に化けて、人を知らないうちに思いもよらない場所に連れて行ってしまういたずらをしている。
どちらかというと神様にちかい存在なのがトトロです。
人が立ち入らない場所(大きなクスノキの虚)に居て、人には見えない超自然の力を操ります。
3000年以上前から日本に住み着いている神様の生き残りという設定になっているそうです。
トトロのモチーフにはいろいろな説がありますが、大きく分けて3つです。
北欧神話や民話に出てくる精霊。 山,湖,川などに住み,巨大醜怪な姿をしているが,小さく姿を変えることもできるという。
コトバンクより引用
登場するめいの絵本が「三匹の山羊のがらがらどん」でトロールがでてきます。
めいがさつきにトトロに会ったと言うと、さつきは「トロルのこと?」と聞き返します。
蛇足ですがムーミンもトロルです。彼の名前はムーミントロールといいます。
カバじゃないんですね~(笑)
もふもふ感やひげ、真ん丸な目、耳などが似ています。もふもふの尻尾も。
これはこれでありですよね~。
初期設定で名前が「ミン」「ズク」「ミミンズク」となっています。
「ズク」は漢字表記で「木菟」でこれはやはりミミズクのことです。
形といい、ふわっとした感じといい、丸い目にとがった耳、ツメのある指など、特徴が一致します。
もっとも有力な説です。
彼らは人間よりも非常に長生きです。
後付けの裏設定ではあるそうですが、実は宮崎駿監督の中では「もののけ姫」は「となりのトトロ」の前日譚的な物語となっています。
コダマ→小トトロ→中トトロ→大トトロと成長するという裏設定があります。
コダマには意識みたいなものはありません。身体は透明にすることができます。
これは小さくて何の力もないので身を守るための力なのでしょう。小トトロも同様です。
中トトロになると知能も出てきて身体も丈夫になってきます。
大トトロになれば、身体の大きさもかなりのものになり、さらに不思議な力を扱うことが出来るようになります。
空を飛び、蒔いたばかりの種を急激に巨大な樹木に育てたり、などいろんな力があります。
いわゆる日本妖怪は「ゲゲゲの鬼太郎」の水木しげるがデザインしたものが一般化しています。
宮崎駿はこれを嫌っていて、「もっと自由にいろんな形やデザインの妖怪がいていいはずだ」ということでいわゆるみんながイメージする妖怪は出てきません。
サツキとメイの名前は、どちらも「5月」に関連しています。
サツキは「皐月」で、メイは英語のMayで両方とも5月です。
なぜふたりとも同じ5月なのか?
それはDVDのパッケージに描かれた絵が答えの一つだと言われています。
このDVDのパッケージでトトロの隣にいる女の子はひとりだけです。
それも本編には登場しないキャラクターですが、よく見るとサツキとメイのふたりに似ています。
もともとはひとりの女の子のみの予定だったそうです。
しかし宮崎駿監督がトトロとの出会いのシーンを2種類思いつきます。
どちらか一方のみを選ぶより絶対に両方やりたいという事で、2回出会いのシーンを行うためにキャラクターを二人に分けたのだそうです。
だから名前も同じ5月を意味するサツキとメイに決定したそうです。
「5月」自体に特に意味があるわけではないようです。
自分には12歳、年の離れた妹がいます。自分の中の妹は今でも保育園の黄色いランドセル背負ったままです。
メイにイメージが重なりますね~。
◆三びきのやぎのがらがらどん
この絵本にはトロールが出てきます。
トロルとトトロは響きが似ていますよね~。
メイがエンディングにおかあさんに読んでもらっています。
実はメイとサツキはラスト死んでいるなんて説があります。
いや、これはなんとも。あるわけないです。メイがトトロ初めて会った時にバクッといっとけばいい話です。
そんなことしません。
女子高生強姦殺人事件なのですが、5月に起きていることや狭山丘陵に「トトロの森」があることから、これをモチーフに描いているため、メイもサツキも実は亡くなっているのだという説。
この説はあまりにも強引すぎて説得力がありません。
池に浮いていたサンダルがメイが履いていたものと同一だとしてメイがすでに死んでしまっているという説。
画像を見ていただければ分かる通り、デザインが違っていて別物であるというのが分かります。
サツキも「メイのじゃない」って言っています。
そして、なによりもスタジオジブリが公式に都市伝説に関しては否定しています。
ほっとしますよね~♪
サツキとメイのお父さんとお母さんについての事実と推測をしてみました。
姓は草壁(くさかべ)で学生結婚したという設定があります。
お父さんは一言で言ってしまえば売れない作家とかいろいろ言われていますが、以下の2つです。
けっして儲かっているわけではないが悪くはない稼ぎと言えるでしょう。
講師をしながら、娘たちの面倒見て、妻を見舞い、中国語の翻訳で稼ぐ、という結構忙しいお父さんです。
また、学生の頃には考古学も研究していました。その時の友人がオート三輪を運転して引っ越しを手伝ってくれた人物です。
お母さんは入院しているのですが何の病気かというと恐らく結核だろうということです。
結核は肺の病気です。
そして治療に最低3か月から6か月もの長期間入院が必要です。
肺の病気であれば退院後も空気の良いところに住むのがやはりベストです。
そういったわけで大学近くの家から空気の良い田舎に引っ越すことにしたのでしょう。
昭和30年代をモチーフに描かれているのですが、この頃は大学の数も少なくもちろん都会にしかなかったはずです。
もともとは恐らく大学近くの借家か賃貸アパートに住んでいたのではないかと思います。
運転免許を持っていないお父さんは、遠い大学へバスで通う事を決めたわけです。
長期の療養と入院が必要な病気の代表が結核という病気です。
結核菌による炎症で肺に穴が開いたり、水がたまったりする病気です。
胸痛があり熱があり、咳が出てと苦しい病気です。
結核の治療は結核予防法(現在は感染症法に統合)という法律の下に治療に関しての手順が厳しく管理されています。
これはなぜかというと
空気感染しますのである種、隔離する必要があります。感染力も強いので法律できっちり管理されます。
丈夫な菌なので非常に強い薬・硫酸ストレプトマイシンを使用します。
安静にしていることと、毎日の薬投与で経過を見ていきます。
経過観察のために痰をとり培養します。この培養に1か月は掛かります。
思いのほか長期にわたる入院期間が必要になります。
ただし、法で縛られるので一部の入院費以外はすべて国の負担になります。
昭和30年代にももちろん結核予防法はありましたので、国の負担で入院できていたはずです。
というわけでお母さんは長期の入院をすることになっているんですね~。
この記事で分かることは
自然が豊富で散歩にぴったり。森を少しでも残そうと寄付金を募り森を買い取って保護しています。
◆トトロの森
公式の駐車場がありません。公共交通機関を使ってくださいとのことです。
一番近いパーキングエリアをは「リパーク東村山野口町3丁目第2」です。その他お店を利用すると駐車料金1時間無料の場所などもあるので活用するとよいかもしれません。
最後まで読んでいただきありがとうございます。今回の記事は以上となります。
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