お弁当やコンビニで買ってよく食べる「おにぎり」「おむすび」。
両方ともよく使われる言葉だし、しっかり使い分けるという事もないし、違いなんて意識したこともなかったです。
実際、辞書を見ると「ごはんをにぎって、三角や丸の形にかためたもの。おにぎり。おむすび。」なんて書いてあることがほとんどで、同一のモノを指す言葉みたい。
つまり現在では同じものを指す言葉なのです。
ですが、遡って語源などをもう少し調べてみると、ちょっと分かってきました。
おにぎりは「お握り」。元々は中国から入ってきたもので「屯食(とんじき)」というのがあったんですが、日本に入ってきて「握り飯(にぎりいひ)」と呼ばれていて平安時代に入ってから「にぎりめし」となったそうです。
その頃は言葉の文化が花開いていたのと、昔話や伝承で「にぎりめし」を鬼に投げつけて撃退した話などから、厄除け・魔除けの意味で「鬼斬り」から「おにぎり」になったという説があります。
漢字で書くと「お結び」となります。「結ぶ」は「魂を込めること」を意味する言葉です。
縁起を担ぐために、神様へのお供え物としてささげられる事もあります。良い「縁を結ぶ」ことを祈願する意味があるんですね。
しかも言葉としては女性の話す丁寧語、女房詞なのだそうです。
巫女さんや女性貴族など身分のある女性が使う言葉だったそうです。
案外、新しい言葉で江戸時代くらいから使われるようになったそう。
まず形状で分けることが出来るという説があります。
また、山岳信仰(山は神様)や「むすびの神」などで三角形には神の力が宿ると信じられていました。山の形は三角形です。
なので「おむすび」を三角形に握ってお供えする事があったそうです。
たいして、「おにぎり」は特に形に言及されることはないです。
また、素手でにぎったものを「おにぎり」、笹の葉など何か道具を使って握ったものを「おむすび」とする説があります。
さらに別の説では、「にぎりめし」がずっと古くからあり、江戸時代になってから「おむすび」という女房詞が現れて来たので、「にぎりめし」も女房詞で「お」をつけて「おにぎり」になったのではないかって説があります。
結論としては、諸説ありますが、現在は「違いについては気にしなくてもよい」というのが正解なのでしょう。
自分としてはロマンある説「鬼斬り→おにぎり」「むすびの神→おむすび」というのが推しです(笑)