実は意外と大きな影響があるホラー作品群があります。
それが『クトゥルフ神話』と呼ばる神話大系です。
映画などを見る上で知っていれば、より楽しめるのは間違いないのでここでざっくりと紹介していきます。
ハワード・フィリップ・ラブクラフトを中心に作家で友人であるクラーク・アシュトン・スミス、ロバート・ブロック、ロバート・E・ハワード、オーガスト・ダーレス等の間で架空の神々や地名や書物や、道具などをそれぞれの物語で共有して神話として扱った作品群が作り上げられました。
一言でいうと恐ろしい神々とそれにまつわる物語のマルチバースを作り上げたわけです。
太古の地球を支配していたが、現在は地上から姿を消している強大な力を持つ恐るべき異形の者ども(旧支配者)が現代に蘇ることを共通のテーマに物語を紡ぎ出します。
「Cthulhu」は、本来人間には発音不能な音を表記したもので、便宜上、クトゥルフ、クトゥルー、ク・リトル・リトル神話、クルウルウ神話とも呼ばれるという設定になっていて、英語でも日本語でも発音や表記は統一されていません。
日本での神話や物語ではよく「九頭龍」などと当て字で表現されています。
緩い設定を利用して誰でもこのマルチバースに参加する事が可能で、今でも熱狂的なファンが世界中にいます。
日本でも作家や製作者やクリエイターにファンがいて、ホラー作品に設定などを採用したりしています。
ハワード・フィリップス・ラヴクラフト(英: Howard Phillips Lovecraft、1890年8月20日 – 1937年3月15日)は、アメリカ合衆国の小説家。怪奇小説・幻想小説の先駆者の一人。生前は無名だったが、死後に広く知られるようになり、一連の小説が「クトゥルフ神話」として体系化された。
ラヴクラフトは一生の間、ロードアイランド州プロビデンスに住み、昼はブラインドを降ろしランプを灯して、無気味な物語を書き続けた。主な舞台はニューイングランド地方であり、入念な文体と悪魔的雰囲気で怪奇現象を描いた短編が高評価される。当時流行したブラバツキーの神智学に影響を受け、人間と異次元の怪物との抗争を好んで描いたといわれ、魚神ダゴンの巣食う奇怪な寒村の歴史を描いた「インスマウスの影」(1936年)などがある
20世紀を代表する怪奇作家とも言えるラヴクラフトだが、生前はパルプ・マガジンの恐怖作家としてそれなりの人気を得ただけで、生活は生涯、苦しかった。ギリシア神話を知って7歳の頃から神話に興味を持ち、詩を書くようになったほか、少年時代には化学、天文学などにも興味を持つなど、知的には早熟な面を見せたものの、病弱だったため学校にはあまり行かず、大学進学も経済面と健康の両面から諦めざるを得ず、のちにはわずかな遺産と他作家の文章添削で生計を立て、創作による収入はわずかであった。幼い頃に父親を亡くしラヴクラフトを溺愛していた母も早世。ラヴクラフト自身1度結婚はしたものの、家計を支えたのは事業を営んでいた妻ソニア・グリーンであり、その妻とも事業失敗やノイローゼ、新天地への移動などですぐに別居生活となり、のち離婚している。このように家庭的に恵まれなかったためか、無類の手紙魔で、自分と同じパルプマガジンの作家、ファンとの文通に人生の多くの時間を割いた。のちにクトゥルフ神話と呼ばれるようになった宇宙史も、そのような同人的文通の中で発展していったところが大きいといわれている。
Wikipediaより引用
簡単に言うとずっと貧乏で大学進学も出来ず、やっと就いた文章添削の仕事も大して稼げず、両親ともに早くに亡くしていました。
結婚して半分ヒモ生活してたが、妻の事業が失敗し、のちに離婚。
その後も「クトゥルフ神話」を書き続けていました。
しかし大して評価を受ける前に亡くなってしまいます。
彼は極度に海産物を嫌っていました。彼にとっては海産物は恐怖の対象で忌み嫌っていました。
それがクトゥルフなどのデザインに生かされています。
つまり「タコこわっ!」って書いて神話化したものが自分の死後に世界的に評価を受ける事になった訳です。
師匠筋にあたるのが、恐怖小説の雄、エドガー・アラン・ポーです。
また写真を見てもらうと分かるのですが、かれの耳は上方にとがっていて、魔族や妖精などを連想させます。さらに基本的に黒ずくめの格好をしていたので異様な雰囲気を醸し出していました。
彼の見た目は『クトゥルフ神話』大系にある種の真実味を持たせるのに役立っていたと思われます。
広大で無機質な宇宙、あるいは宇宙における超常的存在と対峙した人間の恐怖や孤独感を指す語。および、そうした考え方を基調とするSFホラー小説のジャンル。米国の小説家ラヴクラフト(H. P. Lovecraft)が提唱した概念。
https://www.weblio.jp/content/%E3%82%B3%E3%82%BA%E3%83%9F%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9B%E3%83%A9%E3%83%BC
ただし、ラブクラフト自身で明確な定義は確率していないため、徐々に確立されてきました。
一言でいうと『対話も理解も不可能な、根源的に異質な存在』に対する恐怖といったところです。
宇宙からやって来た謎の邪神たちです。
眷属と共にとある星団から地球にやって来た邪神。
しかし旧神により、海底都市ルルイエに封印され眠っているとされています。
深きものどもたちなどは星辰が動くことでいつか復活すると信じていて、そのために必要な儀式や供物を収めたりしています。
人の身体にタコのような頭部と背中に羽根があるように描かれることが多いです。
非常に巨大で、姿を見ただけで恐怖で発狂してしまうと言われています。
生きている炎の塊のような邪神です。
クトゥグア(クトゥガ、Cthugha)は、火の属性をもつ旧支配者である。地球からは27光年離れたフォマルハウト近くのコルヴァズという小さい恒星の中に棲んでいる。地球に現れる時は巨大な生ける炎の姿をし、その中心には光の小球の集合体が見える。
ニャルラトホテプとは敵対していて、その信奉者に対しても危害を加えている。逆に、これと争うものの召喚に応じて手助けをすることもあるが、地球上でもクトゥグアの信奉者が存在する形跡は乏しい。
「名状しがたきもの(the Unspeakable)」の異名を持つ。
かつて宇宙空間を自在に駆け回る力を持ち、地球上に君臨した形跡もあるが、現在彼がいる、あるいは幽閉されているのはおうし座ヒヤデス星団のアルデバラン周辺「黒いハリ湖」と呼ばれる場所である。
ハリ湖の近くにある都市カルコサにおいては羊飼いの神となっている。
ハスターが姿を現すことができるのは、地球から見てアルデバランが中天に見えている時だけである。
彼はクトゥルフとは対立関係にあり、彼ら旧支配者を追放した旧神のいるペテルギウス星が中天に上る間、ハスターとクトゥルフは安息所を求めて争うという。
旧支配者を創造し、反乱した彼らを封印した”善”なる神。でも仲間ではなくて、恐ろしい存在ということには変わりはないです。
代表的な旧神で、全ての夜鬼(ナイト・ゴーント)が傅く大いなる深淵の大帝。
白髪、白髭の老人の姿をとる事が多い。
三又の矛を手に戦車にまたがり旧支配者と「外なる神」の手下どもを狩り立てる偉大な狩人。
次元を超えた宇宙の創造主ともいわれます。
宇宙の根源ともいうべき場所からやってくる”神”というのに最もふさわしい存在です。
名付けられることでその神性を力として束ねるに至ったもので、宇宙が生まれる前から存在していました。
無限の宇宙空間の中心部、沸騰する混沌が渦巻く最奥に存在し、万物の王である盲目にして白痴の神。
この宇宙のすべてはアザトースの思考によって生み出されたと言われています。またアザトースを見てしまったものは存在の根底を破壊されてしまう。
アザトースが現れるところには常に創造と破壊の入り混じった爆発的な混沌が吹き荒れる。
「彼方のもの」という異名を持つ。時空の制限を一切受けない。
時間と空間の法則を超越していて、すべての時と共に存在し、あらゆる空間に身を接している。
ヨグ=ソトース自身が「外なる神」が住む外宇宙への門に他ならず、門の鍵にして守護者でもある宇宙の秘密そのもの。
この門を開くための呪文が「死霊秘法(ネクロノミコン)」に記載されているが、ラテン語版では重要な部分が抜け落ちてしまっている。
千の貌をもつ無貌の神でアザトースをはじめてする「外なる神」の相違であり、使者にして代行者。
あらゆる時空に出現する事ができ、さらにその変身能力で公然と人間の姿で人前に姿を現し、人間に「外なる神」の意志を代行するための儀式を行わせたり、陰謀を巡らせたりする事がある。
旧支配者を崇拝・信仰しているモノや、ぶっちゃけなんだかよく分からないモノがいます。
人知を超えているので認識すら難しい存在などもここに含まれます。
画像は深きものどもでクトゥルフの復活を信じ待っている。
『クトゥルフ神話』大系には共通していますが、現実には存在しない架空の場所や異世界などが描かれます。その中でも代表的で有名なものをいくつか紹介します。
マサチューセッツ州エセックス群に位置する都市で、ミスカトニック大学が存在することで知られています。
この都市は、他の作家によって書かれたクトゥルフ神話作品にも頻繁に登場します。
街には、駒形切妻屋根やジョージア風の欄干が特徴の、築数百年の古い建築様式の家々が並んでいます。
歴史的な建築物が多く、クトゥルフ神話のファンにとって魅力的な場所です。
『死体蘇生者ハーバート・ウェスト』で初登場したミスカトニック大学は、アメリカ合衆国マサチューセッツ州アーカムに1797年に創立された総合大学です。その名称はミスカトニック川に由来し、市の名士ジェレマイア・オーン船長の遺言により寄稿された蔵書を元に発展しました。1861年の南北戦争後に総合大学へと拡張し、大学付属図書館や聖メアリー・ティーチング大学病院、民俗資料館、博物館などが設立されました。また、地質学、医学、人類学、考古学の研究機関も備え、多くの稀覯本を所蔵している名門校です。
特に付属図書館は、ネクロノミコンのラテン語版を含む世界的に貴重な魔道書を所蔵しており、これらの蔵書は厳重に管理されています。1930年には南極探検隊を組織し、1935年にはオーストラリア砂漠探検を行うなど、様々な分野で先駆的な活動を続けています。これらの探検には「ナサニエル・ダービイ・ピックマン財団」からの資金援助がありました。ミスカトニック大学は、アイビーリーグにも参加している歴史ある名門大学として知られています。
ドリームランドは、ファンタジー風の異世界であり、夢の深層に存在します。目覚めの世界とドリームランドでは時間の流れが異なり、行き来する手段を心得ている人は「夢見人」と呼ばれます。ただ眠るだけではドリームランドを訪れることはできません。まず通常の夢の中で、どこかにある「階段」を70段降りると「炎の神殿」にたどり着き、神官ナシュトとカマン=ターにまみえます。さらに700段の階段を降りると「門」に到達し、門を越えることでドリームランドに入ることができます。
ドリームランドが最初に描かれたのは『白い帆船』ですが、この時点では夢の世界であるとの説明はありませんでした。その後、作品が順次書かれ、最終的に『未知なるカダスを夢に求めて』で統合されました。ラヴクラフトは、ダンセイニ卿の作品に影響を受け、卿のペガーナ神話を模倣して、異世界ドリームランドに異形の神々「蕃神」が支配する暗黒の神話大系を描き始めました。この世界観が後にクトゥルフ神話へと発展し、ドリームランドもクトゥルフ神話内で重要なジャンルとなります。
クトゥルフは夢に干渉する能力を持っていますが、ドリームランドとの関係についてラヴクラフトは詳しく掘り下げていません。また、ダーレス神話ではドリームランドがあまり取り上げられていませんが、重要アイテム「五芒星形の石」(旧神の印)は古代ムナールが産地とされています。
大地の神々と呼ばれる神々がいて、信仰を集めています。
ドリームランドの都市にある神殿には、美形の人間のような姿をした神々が祀られています。これら大地の神々は人間に姿を見られることを嫌い、ノーデンスやナイアーラトテップの庇護のもと、カダスの都に住んでいます。
アラビア人「アブドル・アルハズラット」(アブドゥル・アルハザードや、アブド・アル=アズラットと記される場合もある)が著わしたとされる架空の魔道書。
異世界からの怪物や邪神などの召喚法や、旧支配者や旧神などの関係や歴史・神話などが記されています。
『クトゥルフ神話』大系でもっとも頻繁に登場する魔導書です。
・大いなるクトゥルフやその眷属と海の関わりについて
・大いなるクトゥルフらが活動拠点としている場所8か所
・「外なる神」の副王ヨグ=ソトースを呼び出す方法
・大気の神イタクァにまつわる神話について
人類以前の言語で書かれていた『ルルイエ異本』は、後に原本を元に、中国語版やイタリア語版などが作られました。
イタリア語版は魔術師フランソワ・プレラーティが翻訳しました。
このイタリア語版をフランス皇帝として名高いナポレオン・ボナパルトが所有していたといわれています。
ただし詳細ははっきりしません。
老研究家エイモス・タトルが、チベットの奥地からやって来たという中国人から10万ドルで購入したのが中国語版でした。
なんと表紙が人皮で装丁されています。
エイモスの死後、1928年に甥のポール・タトルによってミスカトニック大学附属図書館に寄贈されました。
クトゥルフ神話に言及される書物の中でも最も古いとされる魔導書の一種。
人類が誕生するおよそ5千年前に地球を支配していた種族が残した書物で、氷河期以前に北極圏に存在していたとされるロマールの民が人間の言語に翻訳したとされ、そのロマールの民がノフ=ケー族に滅ぼされた際に最後の1冊がドリームランドに渡り、現在はウルタールの古のものどもの神殿にて大賢者・僧侶アタルが保管、管理しているという。
肝心の中身についてだが、イスの偉大なる種族やツァトゥグァ、イタカといった奉仕種族や旧支配者に関する言及や、後催眠による精神操作の方法や時間逆行の製法。そしてアフーム=ザーが地球まで到来するまでの詳細といった歴史、そして写本の一部には外なる神の印やナコト五角形といったものが記載されており、特に第八断片には無窮にして無敵の神・ラーン=テゴスに関する詳細な記述が存在している唯一の書物である事から、この本が如何に貴重なものであるのかが窺い知る事ができる。また、賢人バルザイもドリームランドの住まう大地の神々についてこの写本から多くのことを学んだといわれている。
ピクシブ百科事典より引用
テーブルトークRPG、あるいはテーブルトップ・ロールプレイング・ゲームとは、テーブルゲームのジャンルのひとつ。ゲーム機などのコンピュータを使わずに、紙や鉛筆、サイコロなどの道具を用いて、人間同士の会話とルールブックに記載されたルールに従って遊ぶ“対話型”のロールプレイングゲームを指す言葉。
Wikipediaより引用
TRPGは剣と魔法のファンタジー世界を楽しむ『ソードワールド』シリーズが人気です。
その1種として『クトゥルフ神話』TRPGがあります。
このTRPGは他のファンタジーTRPGとは少し毛色が違います。
プレイヤーは探索者と呼ばれます。探索者は基本的にただの一般人。勇者や魔法使いの様に何か特別な能力は基本与えられません。
一般人が何やら不気味だったり、おかしな出来事を解明したり、追ったりしていく事で進んで行きます。
GM(ゲームマスター)はキーパーと呼ばれます。
キーパーはシナリオを用意して、探索者たちを導いていきます。
SAN値=正気度を表す数値。
この数値がこの『クトゥルフ神話』TRPGで画期的かつ独特のシステムです。
怪現象に遭ったり、恐ろしいことが起きたりするとこの数値が減っていきます。つまり正気を保つことがだんだん出来なくなっていくという事です。
数値がゼロになってしまうと、まったく正気でなくなります。つまり発狂してしまいゲームは続行不能となります。
アニメ『這いよれ! ニャル子さん』のOPで
「SAN値!ピンチ!」と繰り返すところがあるんですが大笑いです。
俳優の佐野史郎氏は『クトゥルフ神話』大系に造詣が深く、日本の俳優で最も詳しい人物だと思います。
彼は好きなあまりによく『クトゥルフ神話』をモチーフした企画を持ち込むことがあり、何度かそれが採用され作品化されています。
画像は彼の作品の中で電八的に非常に印象に残った作品です。57分のドラマ作品です。
細かいところに非常に拘って製作されているのが分かります。
面白いのが地名などを日本語名にアレンジしてあるところで、「アーカム=赤牟(あかむ)」「インスマウス=蔭洲升(いんすます)」などです。
1936年のアメリカが舞台の作品を日本の現代劇にしていますが、なかなか味わい深い雰囲気に仕上がっています。
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『インスマウスを覆う影』をH・P・ラブクラフトが1936年に発表しています。
この作品の舞台であるインスマウスはアメリカ合衆国マサチューセッツ州エセックス郡に属すマニューゼット川の河口にある港町となっています。 アーカムからニューベリーポートに向かう街道の途中に位置します。 またキングスポートに向かう街道もあります。 町の周囲は湿地帯に囲まれ、交通手段はバスのみで鉄道は廃止されています。
という設定のいわゆる漁村です。
ここの住民には不気味な奇病が蔓延していました。
皮膚が鱗上にガサガサになり、顔つきもだんだんと目が離れ眼球が飛び出し瞬きをしなくなり、首のあたりの皮膚がタブつき、口が大きく裂け、鼻が低くなっていく。歯も尖りだし、手足に奇妙な水かきのようなものが出来始めるという。
この時の顔つきの事を「インスマウス顔」もしくは「インスマウス面」といいます。
物語上では、クトゥルフを信仰し、ルルイエからの復活を待つ「深きものども」が村の人々と交わった結果だった事が匂わされています。
転じて、目が離れて魚類やカエルのような顔つきの事や魚眼レンズでのぞいた時の人の顔などの事を「インスマウス顔」と言うようになりました。
この言葉を知っているというだけでも、『クトゥルフ神話』好きの仲間として迎えてもらえることでしょう。
あまりにも多数存在し、且つ増え続けているためすべてを列挙するのは難しいです。
さらに直接の影響といわず、間接的に影響されている作品も入れればまさに無数にあります。
◆クトゥルフ神話に影響を受けた作品一覧/Wikipediaり
間接的な影響を受けた作品としてWikipediaには載っていませんが、映画『エイリアン』が入ると思います。
エイリアンのデザインは担当したH.R.ギーガーの手によりますが、彼の画集『ネクロノミコン』の中のデザインが元になっています。
「ネクロノミコン」は上記でも記載している通り、『クトゥルフ神話』大系に通して登場する魔導書の名称です。
その名をそのまま自らの画集にギーガーが付けた訳です。
「エイリアン」のデザインはその中のいくつかの作品がモチーフとなっています。
不安を煽るような独特の画風で、宇宙的恐怖を感じさせる作品。まさに『クトゥルフ神話』大系の影響は受けていると思います。
日本語のキャッチフレーズも「宇宙では、あなたの悲鳴は誰にも聞こえない」。まさにコズミックホラーに通ずる恐怖感です。
それから映画『ヘル・レイザー』シリーズも第2作以降には名前だけですが、クトゥルフ神話の「リヴァイアサン」が登場します。「リヴァイアサン」はクトゥルフの化身であります。
つまりリヴァイアサンを信奉しているという事は、セノバイトたちなどは深きものどもと同様にクトゥルフの信者だという事も出来ます。
パズルボックスの最終形態が画像のこの形で、リヴァイアサンの象徴となります。
横に伸びている黒いものはサーチライトの様に回転する闇です「闇で照らす」ってなんかかっこいい!!!
今作品はビジュアルが最高です!
電八的に『クトゥルフ神話』大系についてのまとめをしてみます。
まず何と言ってもネーミングセンスがいい!
他の神話などでは聞きなれないような響きの名前や単語、地名などの数々、おどろおどろしい感じがオシャレに感じる!
神と悪魔という単純な対立構造ではなく、意外と複雑な構造で登場する神々はそれぞれに勢力があり、それぞれに対立しています。
利害が一致して助けてくれる事が稀にあります。
ただし、どの神も人類に対して味方をしてくれる事は基本的にないです。出会ってしまったら、凄絶な恐怖の末に発狂してさらに存在を抹消されてしまう事がほぼ確定という恐ろしい存在です。
世界の設定も架空の都市や大学、詳細な異世界の設定など、根底に流れている共通した恐怖を貫きつつ、多種多様な物語が紡がれているところが深いです。
ここで紹介したものはあくまでもごくごく一部の情報です。
影響を受けている作品や、クトゥルフ神話についての研究や解説などの書籍などは膨大な数にのぼります。
つまりすでに神話として定着しつつある壮大なスケールの設定です。
ファンタジー要素だけでなく、SFとしてもかなり扱いやすい神話であります。
どっぷりはまってもいいし、軽く知るだけでも映画やアニメ、小説、ドラマなどSFやホラー作品で『クトゥルフ神話』ネタだ!って分かって、ニヤリとしてしまいます。
ぜひ、この全世界的な神話に触れてみてください。
最後まで読んでいただきありがとうございます。今回の記事は以上となります。
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