満を持して観に行ってきました!!
「DUNE/デューン 砂の惑星」!!結論から言うと最高でした!
と言う訳で今回はネタバレありありで感想を書いていきます。
※この記事には多分にネタバレが含まれています。まだ作品をご覧になられていない方にはオススメ致しません。
※まだご覧になられていない方向けに予習記事を書いてあります。そちらもご覧ください。
フランク・ハーバード原作のSF小説の映画化リメイク作品。監督はドゥニ・ヴィルヌーブ。
2021年秋公開。主演はティモシー・シャラメ。相手役に「スパイダーマン ファーフロムホーム」のゼンデイヤ。母親ジェシカ役に「ミッションインポッシブル」のイルサ役レベッカ・ファーガソン。
◆DUNE/デューン砂の惑星公式サイト https://wwws.warnerbros.co.jp/dune-movie/index.html
2021年の秋公開映画の中では一番のスケールの大きな映画だと思われます。
CGをうまく使って壮大な景色を美しく作り上げていると思います。
リンチ版から37年経過して映像技術が進歩していることもあり、じっくりと迫力のある世界観を堪能できる作りになっています。
特にハルコンネン&皇帝の軍が襲ってきたシーンはド迫力でした。
そして白兵戦でもシールドがスピードのある攻撃は弾くがゆっくりとした攻撃は素通りさせてしまうというのもしっかり描写されていて良かったです。
ただ、そういった細かい設定についての説明とかは特にないので「?」マークついてしまう人も結構いるのではないかと思います。
8000年も未来なのに戦闘シーンやいろんな乗り物を操縦する時などにいわゆるコンピュータが一切使われていない事にも「なんで?」と思う方いらっしゃると思います。
実は「DUNE」の世界では歴史上、コンピュータが人類に対し反乱し、人類を奴隷化してしまった時期があるのです。
なんとか再度戦争で勝利し主導権を取り返した時に、全宇宙でコンピュータを作る事を禁じるようになったという裏設定があるんです。
それからは人間の脳力を向上させるように技術発達させて来ている世界。
だから自動翻訳機もないんですよね。言葉は勉強して覚えないといけません。
人間が操る自動機械は作ってもよいとされています。
公家の人間ともなると、多種族の言葉や文化を覚えるために勉学に励み、権力闘争もあるので戦闘訓練もこなす必要があるわけです。
その上ポールは母親がベネ・ゲセリットで「声」(ボイス)を習得させようと訓練していたのですから、きっと大変だったでしょうね。
これも全く説明ないんですよね(笑)
それからウラディミール・ハルコンネン男爵がいきなりフワッと浮かぶのも、「?」付きますよね(笑)
まあ単純に「そーゆー人」なんですって納得しちゃうのも有りなんですが、一応設定があります。
贅沢極まった生活でしかも大食漢なので太り過ぎてしまい、自分一人では立ち上がる事すら出来ないくらいになってしまったために、半重力ユニットを使って宙に浮いて移動できるようにしているのだそうです。
砂漠の民フレメンたちは空気中に漂う微量のメランジを常に吸い込み続けているので、リンチ版の時は目が青く光っていたんです。ですが、今回のヴィルヌーブ版ではどちらかというと青く濁っているという感じですね。
特殊効果技術で生々しく表現できるようになってるので、恐らくその方がリアルでキレイなんでしょうけど、なんかちょっち残念な気が。
もう、今回はオーニコプター(羽ばたき機)でしょう!バッタのような形状の乗り物で、4枚ある羽を広げ、昆虫のように振動させて羽ばたき飛行します。
ダントツでこのメカがかっこいい!です。
他にも、いろんなメカが出て来ます。
特徴としては舞台によってのデザインの違いというのがあります。
惑星カラダンからアラキスに移住するまでに出てくるメカは無駄をそぎ落としたデザインで機能などは見た目では全く分からないのが特徴です。
この宇宙船のデザインは映画「メッセージ」に出てきたものに似ています。
ドゥニ・ヴィルヌーブ監督はツルンとした丸っこい宇宙船が好きなんでしょうね~♪
アラキスのメカは逆にちょっと古めかしい工業的なデザインとなっています。
これはハルコンネンが後釜に収まるアトレイデス家を嵌めるために古びたポンコツを残していったからです。
そうなんです。砂虫は口の辺りが少し見えるだけで砂からほとんど出て来ないので、どんな感じの生物なのかほとんどわからないままという(笑)
そしてフレメンの一人が砂虫をものすごいスピードで乗りこなしているのが描かれていますが、この時もほぼほぼ砂の中で全容は全く分からないです。
何でも飲み込む、ブラックホールや蟻地獄、底なし沼みたいな「深淵に通じる道」という意味を象徴的に表しているのだと思います。
恐らく砂虫の腹の底は、現実世界に繋がっているのでしょう。
続編などで出てくるかもしれないのですが、今作では音響兵器は登場しませんでした。
「チャーークサ!!」や「ムアッドディブ!!」など言葉と型をリンクさせて衝撃波として放つ技術です。
続編にどんな形で出てくるか非常に楽しみです。
この映画、超長編で、本編が155分あります。
ですが、物語的には”序章も序章”のとこまでしか描かれていません(笑)
要約するとたったのこんだけです(笑)
「スターウォーズ新たなる希望」で言ったら、ルークとハン・ソロがレイア姫を救出した辺りですかね。
これから盛り上がって行くところっすよ!!ってところで終わります。
これで終わり?いやいやいやいや続編あるよね?あるんですよね??って思いました。
というか、冒頭にタイトルが出た時に「Part One」て書いてあったの思い出しました。
ともあれ、155分、2時間半があっという間に思えたので十分に面白かったし迫力あったし、かっこよかったし、続編あるならぜひ見たいと思います。
いろいろ調べてみたんですが、どうやらヴィルヌーブ監督がプロデューサーも兼ねてるんですが、2本撮りは費用が莫大にかかってしまうので、一度切って興行収入が良かったら続編を作るという判断をしたんだとか。
つまり、世界的にヒットしてくれないと続きが観られない!!
大変だ!みんな!「DUNE/デューン 砂の惑星」を劇場でバンバン観ましょう!!
デヴィッド・リンチ版の「DUNE」についても記事にしています。↓↓
今回、初めてIMAXレーザーで映画を観たんですが、すごくいいです!!
IMAXの画角は没入感が増して、映画の中にいるみたいな感覚になります。
この映画は遠景のカットやシーンが多いので、画角がしっかり合っていてみやすくなります。
レーザーによる発色も素晴らしくて、細かい描写も細大漏らさずにスクリーンで確認できます。
砂の一粒一粒の描写や、そこに混ざっている微量なメランジの輝き、暑い砂漠の陽炎などの空気感までしっかり描写されています。
豊かな海洋や森のある惑星カラダン(雨のシーンが多い)のモノクロでウェットな描写から、デューンの褐色の非常に高温で乾燥した描写への空気感の対比描写がすごくて、砂漠が映った時に思わず飲み物に手が伸びました。
しかも音が立体的に聞こえてくるので、臨場感もすごいんですが、音楽がとにかくいいです!!
どうしても絵柄的に地味になりがちな作品ではあるんですが、スケール感のある荘厳な響きの音楽が立体的にお腹に響いてきて迫力があります。
また、情感豊かに聞かせるシーンの音楽もスッと聞き心地よくて「その世界にいる」という間隔を遮らずにいてくれます。
IMAXレーザー、ホントに良かったです。
※IMAXの画角の企画は実はフルIMAX 1.43:1 以外は何気にちゃんと決まっていない部分があって、大阪吹田と東京池袋の映画館にしかフルIMAXのスクリーンがないです。そしてその他の映画館のIMAXスクリーンは規格統一されていないので、比率にばらつきがあるそうです。
ただ今回新宿で観たんですが、すごく良かったです。なるべく大きなスクリーンでご覧になられることをお勧めいたします。