ドラマや映画を観ていると食事のシーンが必ずあります。意外とあまり食事自体に言及することって少ないので、「あれって何食べてるんだろ?」ってなること多いと思います。
また、文化による食事の違いがあるので、「お決まり」とか「定番」を知っていると少し見方に深みが出てきます。
今回はアメリカと中国と日本におけるドラマや映画での食事に関しての「お決まり」や「定番」について記事にしてみました。
基本的に食やグルメがメインテーマの作品以外では食事自体にクローズアップされることはあまりありません。
どちらかと言うと感謝祭やクリスマスなどで誰と共に食事をするかという事の方が重要なようです。
そんな中での定番を紹介していきます。
学生やお金がなかったり忙しい人が摂る、ちょっとわびしい食事の代表が「テイクアウトの中華」です。
独特の白い四角いボックスに入っているのが特徴です。
これを慣れない箸でつつきながら文句言ったり冗談言いあったりしながら食べているシーンが良くあります。
最近はこの白いテイクアウトボックスが100均で販売されていることもあるみたいです。
あったら購入してお料理詰めて真似してみたら楽しいかも。
手抜きと言えばデリバリー(出前)です。その代表的なメニューがピザです。
二日酔いだったり、ズボラなキャラクターが冷蔵庫から何切れか残ったものを取り出して食べるシーンなんかがあります。
その場合、だいたい腐ってしまっていて吐き出してます(笑)
それから子供たちに食べさせようと注文する時は特大のピザを2~3枚まとめて頼んでいるのがよく映ります。よく食べるな~~と感心してしまいます。
ハンバーガーはジャンクフードの王様であり、豪快にかぶりついて食べるのがもっとも美味しそうに見えるメニューです。
バクバク大口を開けてかぶりつくのも、小さく何度もかじるのも人それぞれですが、観てるだけでお腹すいてきちゃいます。
警官や刑事が出てくる作品には必ず登場するのがドーナッツです。
警察官=ドーナッツというイメージを定着させたのが1990年代に世界的に大ヒットした「ツインピークス」です。署内の山盛りに置かれたドーナッツが印象的でした。
さらに大手チェーンのダンキンドーナッツが「制服にパトカーで来店したらドーナッツ無料または割引」なんてキャンペーンを展開しました。
これは深夜に警官が店に来てくれていれば防犯出来て、店舗側も安心ということも戦略としてあったといいます。
そもそもアメリカでは基本的に一般商店は早い時間で閉店してしまいます。警官や刑事が深夜の休憩時にコーヒーを飲んだりできるのは24時間営業のドーナッツショップだけでした。
コーヒーを飲むついでにドーナッツを買うのが定番になったという訳です。
子供たちが学校に行く朝のドタバタの中で弁当として手渡されるのが紙袋。
ランチ時に中身を取り出すとたいがいサンドイッチが入っています。
ハムとチーズのサンドイッチもありますが、特に小さな子供の場合にはピーナツバターとジャムを一緒にはさんだサンドイッチが良く出てきます。
いわゆる定番のお弁当なんですね。
これ、実際に試してみたら何気に美味です。
4月2日は「National Peanut Butter and Jelly Day(ナショナル・ピーナツバター&ジェリー・デー)」です。ここで言うジェリーはジャムのことです。
記念日まで存在するピーナツバタージャムサンドイッチですが、アメリカ人は平均で高校を卒業するまでに1500枚も食べているという統計があります。
アメリカでは「ド定番」ということで定着していて日本における「鮭のおにぎり」みたいな位置づけみたいです。
手軽な料理として家庭の味の定番なのが「マカロニ&チーズ」。「マッケンチーズ」とも呼ばれます。
基本的にはホワイトソースベースで作ったチーズソースとマカロニを和えたものです。
それをいろんなスパイスを使ってみたり、粉チーズなどをふりかけオーブンで焼いてみたりと無数にレシピがあります。
これも「ママの味」のひとつなんですね。
アメリカの伝統的な家庭料理として有名なのがミートローフです。もともとヨーロッパからの移民たちが伝えた料理でその起源は非常に古いんだとか。
各家庭でいろんな材料や作り方があり、「家庭の味」というのがあります。
余ったものをサンドイッチにしたりもするそうです。
アメリカやカナダでは週末や休日などで野外で食事をするのはけっこう普通のことで、バーべキューが盛んです。ブリスケットはその中でも代表的な肉料理です。
庭のチャコールを使って一家の大黒柱が朝から調理を開始します。
ブリスケットは牛の胸肉を使います。大きな身体を支えるための筋肉がついている部分なのでかなり堅めの肉です。
それを大きな塊のままの肉を長時間かけて低温でじっくりと焼き上げることで、ホロホロと柔らかくほどけるくらいになります。
スパイスや味付け、焼き方など各家庭の秘伝の味があります。
感謝祭にはターキー(七面鳥)を丸ごとオーブンで焼きあげるのが一般的です。
よくオーブンに入りきらないターキーを買ってきてしまって食べられないってシーンがあったりします。(ターキーは冷凍で売られているので切り分けられない。)
また胸肉に詰め物をして焼いたスタッフドターキーも人気があります。
そしてデザートにはパンプキンパイ。
がっつり甘く作るか、甘さ控えめで作ってたっぷりの生クリームを乗せて食べるかなど、やはりこちらも家庭ごとの味があります。
アメリカのクリスマスと言えば、エッグノッグというホットドリンクです。
正確には11月24日の感謝祭以前から発売されるようになり、感謝祭後から年末年始までの間で飲まれます。
洋酒(ラム酒、ブランデー、ウイスキーなど)を使った甘い玉子酒で、家庭によっての味の違いがあります。
シナモンやナツメグ、オールスパイスなどを使って風味を変えたりして楽しみます。
洋酒が入っていない場合もあります。
スーパーなどでパック製品としても売られています。
寒い中、家族と一緒に温かいエッグノッグを飲んで心も体も温まろうみたいな感じで描かれたり、母親の作るエッグノッグに辟易している様子が描かれたりします。
リコリスキャンディが良く登場します。アメリカでは昔からの定番のお菓子です。
特にハロウィンの際に子供たちに配るメインのお菓子だそうです。
赤いひも状のグミキャンディなのですが、非常に硬くてゴムを嚙んでるような歯ごたえがあります。
独特の甘みがあり日本人は苦手な人が多いようです。
昔は全てリコリッシュというハーブの甘みでしたが、現在の製法では甘味料が使われているようです。
昔は砂糖以外の甘味料で身体によいと考えられていたので、少しでも体によいお菓子をってことで、おばちゃんたちがリコリッシュを孫たちに薦めることが多いみたいです。
中身がなんなのか分からない缶詰を食べるシーンがあります。
よく分からないのに美味そうに見えます。
動画はオーストラリア映画「マッドマックス2」の食事シーンです。
実は特に説明はないのですが、画像のドッグフードを食べています。でも美味そうです(笑)
とにかくおいしそうに見えるのが中華料理です。
基本的にみんなでワイワイ食事するイメージですよね。
香港映画などでよく目にするのが、瓶に入った酒や食堂でおちょこで飲んでいる酒などです。
酒の色も茶色いのから、透明なもの、白濁したものといろいろです。
共通して言えるのは、みんなすこぶるおいしそうに飲んでいるという事です。
中国のお酒というと、知っている物であれば、老酒(ラオチュウ)、白酒(パイチュウ)紹興酒くらいですかね。
百歳酒というお酒があるそうで非常に美味だと聞いています。
もちろん地域や材料によってたくさんの種類のお酒があります。
中国人は「4つ足で食べないのは机とイスだけだ」などと言われるくらい、いろんな動物の肉を食べます。
鶏、豚はもちろん、鴨、鳩、ラクダ、馬、羊、山羊、犬、猫、狸、狐、猿、カエル、蛇などなど。
中華と言えばこれを思い浮かべない人はいないんじゃないかと思います。
描き方として、非常に固くてボソボソしたまんじゅうを食べてるシーンもあれば、ツヤツヤのモチモチで肉餡からでる汁気と湯気が美味そうな描写もあります。
基本的にせいろで蒸して作るのが一般的なようです。
たくさんの料理が乗っているテーブルには、定番のメニューがあります。
餃子やシューマイなどの点心料理。
青椒肉絲(チンジャオロース)、麻婆豆腐、揚げた魚の餡かけ、彩り豊かな海鮮炒め、青菜炒め、フカヒレ姿煮、などに麺類や大盛ご飯があります。
そして外せないのが大きな骨付き肉。
中国では礼節として、食べきれないほどの種類と量の料理を出してもてなすというのがあります。
もちろん中国は広いので地域によっては違いますが、とにかくたくさんの種類の大量の料理を提供するのだそうです。
もてなされる側は、出来るだけどの料理にも手を付け、汚く食べて残すのが礼儀と言われています。
食べきってしまうと「おい!足りないぞ!!もてなす気がないのか!?」といった意味になって料理をもっと持って来いという催促になってしまうのだそうです。
食べきってしまうのは逆に失礼にあたる行為になってしまうんですね。
残すことは「もう食べきれない、こんなにもてなされたら満足しないわけがない」という意味の合図になるのだとか。
高級食材や珍奇な食材を惜しげもなく贅沢に使った料理を、全盛時には百皿以上を2~3日もかけて味わう皇帝にも供される宴会のこと。
清朝の時代に全盛期を迎えたのですが、清朝滅亡とともに料理人たちも四散してしまい、当時の料理のレシピや宴会の形式などは失われてしまったそうです。
現在、高級レストランなどで提供される満漢全席は残された一部の資料に基づいて想像で再現・創作した料理などがそのほとんどなのだとか。
日本人である自分たちにとっては言わずもがなではありますが、さくっと整理してみたいと思います。
ドラマや映画においての食事シーンということで観てみると意外とあります。
カップ麵・インスタント麺・コンビニ弁当といえばイメージ的にはお金がない学生やフリーターなどが食べる食事でやはりわびしいイメージです。
実情はコンビニ弁当に関しては最近は味も良く、栄養価の高いものも増えてきました。
あくまでもイメージですね。
「さあ、気合入れてがんばりましょう!」という時に食事として差し入れられるものの代表がおにぎりです。
受験勉強を頑張る子に母親が夜食として提供するのもおにぎりであることが多いです。
片手で作業や勉強しながら食べられるという便利さと、人の手でにぎってギュッと思いが込められているというイメージが強いです。
刑事モノで張り込みのシーンではアンパンと牛乳というのが定番とされています。
しかし最近は実際にはあまり登場することはないんですよね。
これはなぜかというと、過去の白黒テレビ時代には
などから定着していったようですが、現在はアンパンと牛乳である必要がないからです。
ただ実際の現場では、調理パンや惣菜パン、ハンバーガーなどは車内での張り込みの際に匂いが強く嫌われるのだとか。
さらにメロンパンやサンドイッチ、おにぎりなどはパンくずや米粒が落ちたりするのでやはり好まれないそうです。
そこでアンパンは実に理にかなっているのだそう。まあクリームパンでも良いみたいです。特に一口サイズのものがいいみたいです。
飲み物はキャップのついている物が基本でコーヒーやお茶などで少しずつ飲めるものが望ましいようです。利尿効果でトイレが近くなると困るのだとか。
またカフェインによる眠気覚ましを期待してのチョイスなのだとか。
冬は車内とは言えエンジンをかけられないので、温かい飲み物で暖を取ることも多いそうです。
実際の現場では冬でなければ意外と「アンパンと牛乳」は張り込みに「アリ」なんですね。
ちなみに取調室でのかつ丼は完全に都市伝説です。
日本食の定番汁物である味噌汁にはやはりこだわりがあるものです。
そのこだわりはどこから来るかと言えば、子供の頃から慣れ親しんでいる味でしょう。
もしくは結婚して妻になった人が作ってくれる毎日の食事で提供される味噌汁の味。
特に二度と味わえなくなってしまう寂しさを描くシーンでは味噌汁のケースが多いです。
普段の食卓に当たり前にある、ごくありふれたメニューだからこそ、日本人のこだわりは結構強いと言えます。
意外と、子供がいる家庭のシーンではカレーよりもシチューの登場率が高い。
子供たちの「やったー!」という喜ぶ声もいいですよね。
また、ここ20年ほどでですが、家で手巻きずしをするっていうシーンが増えてきています。
わいわい、あれが美味しい、これが好きって楽しみながら出来る食事で仲の良さが強調されるからでしょう。
お祝い事には寿司が定番です。
何かいいことあったら、「母さん!寿司だ!寿司をとってくれ!今日はお祝いだ!ついでにビールも抜いとくれよ!」
なんてシーン見たことありますよねー(笑)
日本人は全体的にラーメンに対しての並々ならぬ思い入れがあります。
なぜなら、ラーメンだけでひとつのドラマ、映画、小説、などの作品が出来てしまいます。
寒い時の温かい一杯、辛いことがあった時の癒しの一杯、こだわって食べるマニアな一杯と非常に奥深いものがあります。
寒い時の温かい一杯というのでは「日清カップヌードル」があさま山荘事件の際に、警察官や機動隊員が極寒の中で湯気をもうもうと立てて食べている姿がTV放映されたことで一気に広まったのは有名な話です。
食事をテーマにした作品は世界中にたくさんあれど、一品のみをテーマにした作品はラーメンじゃないとできないのではないでしょうか?
ちなみに電八的には醬油ラーメンにはナルトが必須です!!(笑)
和食と言えば白米です。
おかずを一口食べてからモチっと炊いた白飯を一心に掻きこんで、口いっぱいに頬張ったときの幸福感は誰にでも記憶にあると思います。
他の国でも米を食べるところはありますが、白飯をメチャクチャ美味そうに食べるのは日本の作品くらいです。
SF作品に登場する食事をSFメシと呼びます。
このSFメシの世界もけっこうな深い世界です。
これからも映画などを見る際に、食事に注目して見ると面白い発見がきっとあると思います。
ぜひ、注目して見ましょう。
また、食事を再現して、実際に食べてみるのも良い経験になります。
この記事で分かることは
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