この20年はDVD・Blu-ray、そして動画配信のサブスクサービスにより、映画やドラマ、アニメなどの映像作品をひとりで、好きな時に好きなだけ楽しめるようになってきました。
そんななかで言われ始めたのが、「映画を早送りで観る人たち」についてです。
これは以下に挙げる稲田豊史著「映画を早送りで観る人たち ファスト映画・ネタバレ――コンテンツ消費の現在形」が元になる形で話題になっています。
ネットなどで議論が展開されています。
ここでは良いか、悪いかは置いておいて、「なぜそのような人々が増えてきたのか?」を考察してみました。
一人一台の携帯電話時代を経て、すでに一人一台スマホを所有する時代になっています。
つまり所定の時間に、所定の場所に居なくても映像作品を楽しむことが出来るようになっています。
映画館も、テレビも、時間を拘束され一方的に発信されたものを見るという事になります。
スマホであれば、場所や時間に縛られることはないです。
まず、Youtubeなどのような動画共有サービスが世界的に展開され、自ら撮影した動画を手軽に発信できるようなりました。
スマホであれば、自分の好みのものを見続けることが出来ます。
そして面白いと思ったものを友達に共有することも非常に簡単です。
リンクをLINEで送信すれば簡単に見ることが出来ます。
やらなければならないことがある時以外の隙間時間(移動時間や休憩時間など)の短時間で観ることが出来るコンテンツが好まれるようになりました。
しかも、映像として、「短時間・分かりやすい・面白い」ものが求められます。
つまり映像のようにひとつのカットにいろんな意味を持たせるような情報量の多い映像や、テレビ番組のような大人数の番組は求められなくなっています。
たくさんのものを限られた隙間時間でちょこっと楽しむというスタイルに映画作品は合わなくなってきています。
テレビ番組でさえ録画したものを、内容把握するという事だけに集中するようになります。
情報量の多い映像を、じっくりと楽しむというスタイルは珍しいものになっています。
すると必然的に早送りしながら見るようになります。
スマホが生まれた時には普及している世代の人々は、早送り再生も当たり前です。
短い時間でパッと見ることが習慣になっています。
だから90分~2時間、長いものでは3時間もある、長時間の映画を観るという事に慣れていません。
映画館では早送りは出来ないので強制的にデフォルトで観ることになりますが、自宅やスマホで観る場合は早送りで内容のみ確認することになります。
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