やっとみました!
サッシャ・カジェのスーパーガールが早く観たくて、動画配信を心待ちにしていました。
※注意:この記事にはネタバレが多分に含まれています。作品をご覧になっていない方にはオススメできません。
2023年公開のアンディ・ムスキエティ監督のスーパーヒーロー作品。
原作はDCコミックスの「ザ・フラッシュ フラッシュ・ポイント」をメインにしたもので、映画「マン・オブ・スティール」や映画「ジャスティス・リーグ」と近い世界線で語られる物語です。
バットマン、スーパーマンの DC 最高傑作、誕生!地上最速ヒーロー“フラッシュ”は亡き母を想うあまり“過去”に遡り彼女の命を救うが、その行動が“現在”に歪みをもたらしてしまう。スーパーマンらはこの世界には存在せず、バットマンはまったくの別人に。さらに、かつてスーパーマンが倒したはずの敵が大軍勢を率いて襲来、地球植民地化を始める。フラッシュは別人のバットマン、黒髪のスーパーガールとともに、世界を元に戻し人々を救おうとするが…。時空を超えて DC ヒーローたちが交錯するタイムループ・アドベンチャー!
Filmarksより引用
「フラッシュポイント」が原作という事で、物語の流れはだいたいわかっている状態での鑑賞となります。
「ザ・フラッシュ」の能力の見せ方がまずは素晴らしいと思います。
もちろんバレットタイムを使って、表現するのですが特によかったのがフラッシュに触れて同じスピードで移動した人間には健康上の大きな影響があるという設定です。
微妙に制限を設けて、そのための行動をします。
それが、冒頭のカフェから病院のシーンでセリフではなく映像で見せて説明しています。
また、別のアースの話ではあるのですが、「マン・オブ・スティール」の世界観から大きく外さないイメージで描かれていたので、違和感なくすんなり見る事ができました。
そして、サッシャ・カジェのスーパーガールが可愛いです!お調子者のバリーも惚れてしまうくらいに。
最強のヒロインなのに守ってあげたくなるような感じもあるのがいいですよね。
そしてバットマンは時間軸を移動するたびに変化して3人のブルース・ウェインが登場します。
言ってみたらこのアースに繋がるベン・アフレックのブルース。
過去に遡って現代に帰る途中の時間軸では、「最初のバットマン」と言っていいと思うマイケル・キートンのブルース。
最後に現代に戻ったが時間軸が変化していたと分かった時は「バットマン & ロビン Mr.フリーズの逆襲」のジョージ・クルーニーのブルース。
「バットマン(89)」から繋がっているというのがうれしいですよね~♪
それから、ティム・バートンと組んで撮影されるはずだった幻のニコラス・ケイジのスーパーマンがアース同士の激突の際に登場します。
他にも「スーパーマン(79)」「スーパーガール(84)」も同じシーンに登場します。こちらはCGでの再現でしたが。
いろいろと細かいうれしいことが多い作品です。
「世界最速の男」「スピードスター」という異名を持つヒーローです。
正体はバリー・アレン。セントラルシティ警察の鑑識官を務めながら仲間たちと共にヒーロー活動しています。
幼馴染のアイリス・ウェストが恋人。
基本的に真面目で熱心な性格です。一方で呑気な一面があって周りから呆れられるほどの遅刻常習犯です。遅刻してはアイリスに怒られるのがパターンとなっています。
ちなみに彼は「ザ・フラッシュ」の2代目です。
「スピード・フォース」という異次元の意志あるエネルギーにアクセスすることで、光速を超えるスピードで行動する事ができます。
一言で言うと「めちゃくちゃ速いヒーロー」です。
光速を超えるスピードで走ることで時間移動が出来るようになります。物語上、過去や未来を行ったり来たりする事が良くあります。
身体を高速振動させることで分子の位相をずらす事で物体を通り抜ける事が出来ます。「壁抜け」ですね。
両腕を高速で回転させることで竜巻を起こし、敵の行動を拘束することが出来ます。
さらにスピード・フォースを身体にチャージしてイナズマとして放つことが出来ます。
体内のあらゆることが高速になっていることとスピード・フォースのエネルギーを得ている事で、傷を受けても代謝が高速なためにすぐに傷が回復します。
幼い頃に母を何者かに殺され失います。その時に父親が容疑者として逮捕され刑務所に収監されてしまいます。
父の無実を信じ、父を救うために警察の鑑識官になりました。
ある日、雷の直撃を受けてスピード・フォースにアクセスできるようになり、フラッシュとして能力を覚醒させます。
また、刑事だったジョー・ウエストが母の事件の際にひとり取り残されてしまったバリーを引き取り育てます。彼にはアイリスという娘がおり、バリーと兄妹のように育ちます。
やがてふたりはお互いの気持ちを受け入れて恋人同士になります。
(今作ではここまでの設定です。↑↑↑)
さらに結婚し、娘ノラと息子バートが生まれます。ふたりともバリーからスピードスターの能力を引き継いでいて、ヒーロー活動をしていますが、時間軸に触れてしまう事があり、現在のバリーに助けを求めてくることがあります。
本作をより楽しむために見ておくとよい関連作品を挙げていきます。
とりあえず、以下3作品をオススメします。
今作の世界線として、この作品は外せないです。他は見なくてもこの作品だけは見ておいた方がいいでしょう。
過去に戻ったバリーは時間がずれているが、ゾット将軍が地球に降りたち、ワールド・エンジンで大きな被害が出る事を知っていたので、事前にスーパーマンに助けてもらおうとします。
ですが、この時間線でのスーパーマンはすでにゾット将軍に殺されていました。
「バットマンvsスーパーマン ジャスティス誕生」を見ることで、なぜスーパーガールが捕らえられていたのかが理解できます。
「ジャスティス・リーグ」よりは「ジャスティス・リーグ ザック・スナイダーカット」の方がフラッシュとサイボーグが主人公と言えるで、「ザ・フラッシュ」に繋がりやすいと思います。
4時間もの大長編映画ですが(笑)
また、ベン・アフレックのバットマンやワンダーウーマン、スーパーマン、アクアマンとの接点がこの作品となります。
「バットマン」(89年)
「バットマン リターンズ」(92)
歴代バットマンを務めた俳優。
今作では、ベン・アフレック、マイケル・キートン、ジョージ・クルーニーの3人が登場します。それぞれ世界線が異なっています。
ドラマ版「フラッシュ」「クライシス・オン・インフィニット・アース最強ヒーロー外伝」
ドラマ版「アロー」=「アロー」のスピンオフが「フラッシュ」
ドラマ版「スーパーガール」
ドラマ「レジェンド・オブ・トゥモロー」
映画「スーパーマン(79)」、「スーパーガール(84)」
この二人がアース同士がぶつかり合うシーンで登場します。
映画「スーパーマン2」ゾット将軍が地球に襲い掛かってくる物語。「マン・オブ・スティール」は1作目と2作目のリメイクなんですね。
「スーサイド・スクワッド」一瞬だけフラッシュがキャプテン・ブーメランを捕まえる時に出てきます(笑)
DC作品におけるマルチバースの名前は現在は「DCU」(DCユニバース)と呼ばれえています。
DCUにはマルチバースの中に世界が存在し、呼び名を「アース」と言います。
その中でDCUの基本になるのが「アローバース」です。これは
・実写
「ARROW/アロー」
「THE FLASH/フラッシュ」
「レジェンド・オブ・トゥモロー」
「SUPERGIRL/スーパーガール」
「BATWOMAN/バットウーマン」
「スーパーマン&ロイス」など、他アニメ作品などが入ります。
ドラマ「ARROW/アロー」から派生した作品群を「アローバース」と呼び、各シーズンに1回「クライシス」を冠したクロスオーバーイベントが行われて、各作品のキャラクターたちが時間や空間を超えて一堂に会します。
「クライシス・オン・インフィニット・アース最強ヒーロー外伝」などがそれにあたります。
配信ではそれぞれのドラマの一部として挿入されています。
実写化されたごく一部の作品「ダークナイト」シリーズなどを除く、多くの作品がこの「アローバース」に統合されています。
「アローバース」の中に「アース」というそれぞれの世界があります。
「アース1」「アース462」や「プライム・アース」など無数のアースが存在します。
今作はその「アローバース」の中を行ったり来たり、さらに時間軸をいじる事で、世界が改変されて既知のアースとは別物になっている事があります。それも新たなアースとして認識されるという訳です。
今作の様に時間線を操ったり、ドラマ「ザ・フラッシュ」のバイブのように”空間の裂けめ”を作って移動したりします。
またクライマックスではアース同士が激突して崩壊を繰り返し、アローバース自体の崩壊を招きかねない状況になってしまいます。
セリフにこそっとあるのが”メタ”とうい言葉です。
正式には”メタヒューマン”です。
DCの世界でスーパーヒーローやスーパーヴィランになるスーパー能力を持った、または持つに至った人々のことです。
またあくまでも人間個人がベースとなっている者のことなので、宇宙からやって来たスーパーマンやスーパーガールなどはメタではありません。
またバットマンは特殊能力はもっていないのですが、武術訓練、スパイ訓練で身につけた人心掌握術や不屈の闘志が武器です。
そこにプラスで莫大な富を保有していて、世界中のありとあらゆる最新技術やネットワークを使ってバットマンスーツなどの装備品や、バットモービルなどの搭乗機などを開発しています。
なので、あくまでも優秀な頭脳やスキルを持つ人間であるのでメタではありません。
そもそもは、マーベル作品で”ミュータント”などいろんな呼び方があったのでそれに該当するものを採用したのだとか。
このアースにおけるバットマンとスーパーガールは、このアースごと過去に戻ったバリーの修正で消えてしまう事になります。
もしこの時間軸に続きがあったとしても、スーパーマン、スーパーガール(他のアースのスーパーマンと同等の力を持つ)、お調子者フラッシュ、が死んでしまい、ゾット将軍が地球を支配することに成功してしまった時間軸になってしまいます。
今後、もし同じ姿をしたスーパーガールやバットマンが現れた場合、姿が一緒でも違うアースの存在なので別のスーパーガールやバットマンという事になります。
お調子者のバリーの時間軸にいるバットマンはマイケル・キートンのバットマンです。
スーツも「バットマン(89)」のデザインが踏襲されています。
特徴としては胸のバットマークやベルトに黄色が使われているというところです。
またブルース自身が他のバットマンとは違いがあります。
まずひとつは、プレイボーイだったり、人たらしではない、むしろ人付き合いが苦手な社会不適合者と言えるくらいのブルース・ウェインであるという事。
ふたつ目は、戦闘時に自分の力に酔いしれてしまう事と、正義の行いとのギャップに葛藤するという事がない点です。
情け容赦なく、何の躊躇もなく、敵を駆逐します。
これは自分が正義であるという事を考えていないからなんですよね。
敵だと認めたら一切の情け容赦なしの戦いぶりが気持ちいいくらいです。
バリーは亡くなってしまった母を助けるために、光速を超えて走り時間をさかのぼります。
しかし、現在に戻ろうとした時に謎の漆黒のスピードスターに邪魔されて、途中の時間軸に取り残されてしまいます。
その結果、新たに出来た時間軸で母親に甘やかされて育った学生のお調子者のバリーに出会います。
完全にお調子者である彼にうらやましい思いもありながら、うんざりしてしまいます。
しかしゾット将軍との戦いでスーパーガールを失い、バットマンをうしなった結果、お調子者のバリーは絶望し、二人を救うために過去に向かって走ります。
しかし何度繰り返しても、バットマンもスーパーガールも助けられないのでさらに何度も繰り返します。
その結果、お調子者のバリーはダークフラッシュになってしまいます。ダークフラッシュになったバリーは未来から来たバリーが母親を助けるために変えてしまった時間軸を戻そうとすることを拒みます。
ふたりは激しく戦いますが、ダークフラッシュになる前のお調子者のバリーが、身を挺して未来から来たバリーをかばいその命を散らせます。
過去の自分を失ったダークフラッシュは消えてしまいました。
ちなみにドラマ版ではすでに似たエピソードが描かれています。フラッシュの邪魔をし続け、恋人アイリスを殺すスピードスターのサビタ―が実は別バージョンのバリーであったという展開が描かれていて、漆黒で歪んだコスチュームも似ています。
そして再び事件の日に戻り、涙を呑んで母親がそのまま殺されてしまう未来になるよう修正するのです。
母親が大人になったバリーにどこか親しみを感じて、急に泣き始めたバリーを慰めてくれます。
時間軸が違っても愛情は伝わるといういいシーンですよね~♪
何も言いませんが、目の前で泣いている若者が、自分の息子バリーの成長した姿であることを恐らく母親は薄っすらと感づいています。
今作の大きな目玉はもうひとつあります。
それは新たなスーパーガールです。
設定自体は変わらないのですが、このアースでは唯一スーパーマンよりもパワーがあり、ゾット将軍が欲している遺伝子は彼女の物でした。
スーパーマンはすでにゾット将軍に殺されていて登場すらしませんでした。
そして残念なことに彼女も殺されてしまいます。
さて、設定が変わっていないので「黄色い太陽」のエネルギーを全身で吸収して、超人的なパワーを発揮します。
劇中、エネルギーをチャージしている様子が描かれます。その都度パワーが上がって体調も優れていくようでした。
そして今回のスーパーガールを演じるのはサッシャ・カジェです。
初めて黒髪ショートカットでスカートをはかないスーパーガールです。
今作が彼女の映画初出演作で、大抜擢です。
端正な顔立ちに見事なプロポーションがピタッとしたコスチュームで強調されます。
ふっとかわいい瞬間ありますよね。
ムスキエティ監督は、映画版のフラッシュことバリー・アレン役には「エズラ・ミラーしかありえない」と発言したというニュースがあり話題になりました。
2023年夏公開の映画『ザ・フラッシュ』は、2014年から製作が始まっていました。監督はもし続編があれば、「ミラー以外のフラッシュは考えられない」と断言してしまいます。
これを聞いてドラマ版「ザ・フラッシュ」のバリー・アレン役グラント・ガスティンのファンたちがこの発言に大反発。ネットに色々な意見を投稿しています。
ファンは、エズラとグラントのフラッシュを比較します。
エズラは映画版、グラントはテレビ版のフラッシュです。
ファンは、グラントの方が長く演じていて、演技も上手だと言いました。だから「フラッシュ=グラント」というイメージを持つ人も多いです。
対してエズラは昨年誘拐事件で捕まったことで批判のタネになりました。
ムスキエティ監督は、エズラしかフラッシュになれないと言いましたが、ファンからするとグラントに大変失礼な発言だと怒りをあらわにしています。
これは完全に推測でいうんですが、、、。
映画監督っていつも自分が好きな映画を撮れるって訳ではないんですよね。さらに言えば、いくら人気が高くても興味のないコミックスやドラマ、などを映画化することを仕事として受けることもよくある訳です。
つまり、「ザ・フラッシュ」をよく知らないんじゃないかという事です。
スーパーヒーローなので元がコミックスなのは知ってるでしょうが、ドラマ化されていたとか、その主演の俳優さんなんかを全く知らないって事があると思います。
まあ、断言しちゃうのは軽率だとは思いますがね~。
エンディング、スタッフロールの途中で、ひどく酔っぱらったアクアマンと話しているバリーの映像が流れます。
「アクアマン2」の製作がスタートしたとかしないとかのニュースがあったので「そこにつなげるのか!?」って思ったのですが、、、、
2024年1月12日公開予定だそうです。
最後まで読んでいただきありがとうございます。今回の記事は以上となります。
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