今年も大きな話題になっている作品が庵野秀明監督「シン・ウルトラマン」です。
幼い頃から見ていた「ウルトラマン」シリーズの基本を押さえることで「シン・ウルトラマン」をより楽しめると思います。
◆映画『シン・ウルトラマン』公式サイト
「ウルトラマン」という名称は「超人」を英語に直訳したものになります。
「宇宙から飛来した人類を超越したもの」というところでしょうか。
M78星雲「ウルトラの星」出身のいわゆる宇宙人で、宇宙の平和を守る宇宙警備隊の一員です。
第1作目の「ウルトラマン」は逃亡した凶悪怪獣ベムラーを追いかけて地球にやってきます。
その際に主人公・ハヤタをあやまって巻き込み死なせてしまいます。
ハヤタを蘇らせるために、憑依して魂を共有することになりました。
べーターカプセルを使えば、ウルトラマンをいつでも呼び出し変身することができます。
怪獣や怪奇現象に対する世界的組織の科学特捜隊・日本支部の隊員らとともに現れる宇宙人や怪獣と戦ていくことに。
というのが導入部で1話ごとに怪獣や宇宙人が現れ、それらに対応するというのが基本スタイルになっています。
また、主人公が命を落としてしまいウルトラマンが憑依するパターン以外にウルトラマン自体が地球人の姿に変身しているパターンもあります。
そしてシリーズごとに新しいウルトラマンと対怪獣・宇宙人組織が登場します。
「シン・ウルトラマン」はもちろん怪獣や宇宙人と戦うのだと思いますが、もっと複雑で情報量が多いのだと思います。
怪獣・宇宙人にはいろんなタイプのものがいます。ただ大まかにタイプ分けすることができるので分類するとわかりやすいのだと思います。
怪獣
基本的に怪獣には知能がありません。
本能の赴くままに行動し、結果人類に脅威をもたらす存在として描かれます。
宇宙人
人類以外の地球人
いろんな事情により、地球を征服または人類を奴隷化しようとしている宇宙人が計略をもって侵略してきます。
そのために他種族を雇ったり、雇われたり、怪獣を送り込んだりします。
「シン・ウルトラマン」ではこの辺がどのように描かれるのか非常に楽しみです。怪獣以外にメフィラス星人とザラブ星人が出るのは予告編で明らかになっています。
「ウルトラマン」シリーズでは怪獣や宇宙人と戦う「初代ウルトラマン」の「科学特捜隊」のような特殊機関が登場します。
これらはひと握りの科学・戦闘などのエキスパートで構成されています。
彼らはウルトラマンをはじめから宛てにするのではなく、自分たちで問題を解決しようと奔走します。
時には命を落とすこともあります。
彼らは独自の特殊装備や特殊車両、戦闘機などを有しています。おそらく核兵器以外の最新・最大火力の武力を扱う権限を与えられています。
これはいちいち総理大臣の許可をとることなく独自の判断で自由に動く権限を持っているからなんですね。
この辺りはあまり描かれていませんが、怪獣・宇宙人の案件に関しては総理大臣よりも高い権限をもっていることになります。
円谷プロで巨大怪獣の映画「ゴジラ」が興行的に非常にうまくいったことを受けて、テレビ時代にむけてテレビドラマシリーズを製作することを決定します。
最初のシリーズが「ウルトラQ」です。
毎話、怪獣が現れ大混乱になる中、科学者などがなんとか解決していくストーリーです。これが大ヒット。
さらに続けて「ウルトラマン」が始まります。
毎話、怪獣が現れるのが共通で、それに対抗する、エキスパート組織と巨大ヒーローが追加されます。
シリーズを並べてみると
モノクロ番組でスタートしたシリーズ。テレビで毎週、違った巨大怪獣が現れて人々が脅威にさらされる。
ウルトラシリーズ初のカラー作品。ウルトラマンという巨大ヒーローも初。
デザインもドラマも一味違った、大人のムードの作風が人気のシリーズ。
アイテムを使わずに変身するウルトラマン。
光線技がもっとも多彩なシリーズ。切断するシーンが多く「ギロチン王子」の異名をとる。
ウルトラの父とウルトラの母の実の息子。6番目のシリーズだから「ウルトラマンNo.6」。
ウルトラの国ではなく滅亡してしまった獅子座L77星出身。当時カンフーブームということもあり、空手の修行をしていて格闘戦を得意としている。
「帰ってきたウルトラマン」から第2期シリーズとして「ウルトラマンレオ」まで放映されます。
一旦、ここまででシリーズとして終了しています。その後はスピンオフのアニメシリーズや単発スペシャル番組、海外展開などが行われています。
平成になり、「ウルトラマンティガ」から始まるシリーズが展開され現代まで続いています。
ウルトラマンといえば、「カラータイマー」も忘れてはいけません。
カラータイマーはウルトラマンの胸についているランプで点滅することで活動限界を知らせるものです。
これはもともとのデザインにはなくて、いわゆる「大人の事情」で取り付けたものでした。
なので「シン・ウルトラマン」にはこの「大人の事情」を入れずにデザインコンセプトにできるだけ近づけるためにカラータイマーはつけなかったといわれています。
「ウルトラマン」はもちろん着ぐるみでしたのでスーツアクター(着ぐるみを来た俳優)の視界を確保する必要から目頭のあたりに小さな穴をあけてありました。
これが黒目に見えて寄り目っぽく見えてしまっていました。
しかし時代は進み、「シン・ウルトラマン」はCGで描くようなので、この「黒目」はないです。
「ウルトラマン」の背中には着脱用のチャックがあります。
これを少しでも隠すために背中に背びれのようなものをつけてあったのですが、もちろん隠しきれるものではありません。
「シン・ウルトラマン」はもちろんCGなのでこれも初期のデザインコンセプトに近づけるために無くしてあります。
背中はさっぱりしています。
庵野秀明監督が初期デザインコンセプトに非常にこだわっているのが分かります。
「ウルトラマン」シリーズは基本的に
というのが基本になります。まあ「言われなくともわかってる!」くらいの基本ではありますが。
恐らく「シン・ウルトラマン」はこのくらいの基本がわかっていれば十分に楽しめるようにはなっているはずです。
より深く考察して大胆な予想をしている動画がありましたので
ネタバレ記事は以下から
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