さかなクンの自伝を映画化!さかなクンの半生の実話をもとに映像かした作品です。
なんとさかなクンを演じるのは女優”のん”です。
でも全く違和感なし!!すごいです!!
是非ご覧になってください。
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※注意:この記事にはネタバレが多分に含まれています。作品をご覧になっていない方にはオススメできません。
2022年公開9月1日公開、沖田修一監督作品。
初の自叙伝『さかなクンの一魚一会 〜まいにち夢中な人生!〜』が原作で実話をもとにしたさかなクンの半生を描く。
キャッチコピーは「さかなクンがさかなクンになるまでのすっギョいおはなし」
主演はのん。
性別が違うが、監督が「性別は特に重要ではない」と起用を決めました。
一応、男の子としての描写が少しありますが、男とか女とかまったく気にせずに見られます。
お魚が大好きな小学生“ミー坊”は、寝ても覚めてもお魚のことばかり。お魚を、毎日見つめて、毎日描いて、毎日食べて。他の子供と少し違うことを心配する父親とは対照的に、母親はそんなミー坊を温かく見守り、 心配するよりもむしろその背中を押し続けるのだった。高校生になり相変わらずお魚に夢中のミー坊は、町の不 良ともなぜか仲良し、まるで何かの主人公のようにいつの間にか中心にいる。やがて 1 人暮らしを始めたミー 坊は、思いがけない出会いや再会の中で、たくさんの人に愛されながら、ミー坊だけが進むことのできるただ一 つの道にまっすぐに飛び込んで行くーー。
filmarks.comフィルマークスより引用
魚の生態や料理法についての豊富な知識で知られ講演や著作活動などを中心に活動している。2006年に東京海洋大学客員准教授に就任。特定非営利活動法人自然のめぐみ教室海のめぐみ教室室長でもある。一般向けの講演では、広い世代に魚について理解をして欲しいと、難解な言葉を極力使わない解説や自作のイラストを用いるなどの工夫を心掛けている。また、タレントとしても活動の幅を広げている。
wikipediaより引用
実は准教授。列記とした学者さんなんですね~♪
実は何気にすごい人です。
トレードマークはハコフグの帽子と甲高い声です。「ギョギョギョ!!」
のんが演じていなければ、ただの痛い人になってしまって、共感どころか感動なんて全くできなかったろうと思います。
のんの不思議な魅力があればこそ成立した映画だと言えましょう。
彼女は何気にしっかりとした演技力のある女優だと思います。
『この世界の片隅に(片渕須直)』『私をくいとめて(大九明子)』『海月姫(倉下月海)』など「のん」でなければ演じきれなかったであろうキャラクターを数々演じてきています。
実力あればこそ、個性が光ります。
だからこそ変なキャラでも誰にでも違和感なく愛されるという不思議なキャラの「さかなクン」を演じきれたのでしょう。
性別に関しても、「ミー坊は男の子である」ことはポイント押さえて描かれています。
あくまでも「さかなクン」を「のん」が演じるといった形になっています。
「さかなクン」の底抜けに明るい個性と「のん」のキュートでまぶしい笑顔が素晴らしいマッチングを見せています。
平和な平和な物語
この映画のいいところは、悪人が出てこないところです。
みんないい人です。
それぞれの立場で苦しんでいたり、悩んでいたりしますが、ミー坊のまっすぐな明るさに触れて前向きになっていきます。
周囲の人が何と言おうと、「ミー坊はそれでいい」と断言して味方するお母さんのミチコ。
大好きなことにストレートに突っ込んでいく、ミー坊のすごさを認めて更正する総長。
ミー坊がふるまったアオリイカの味に衝撃を受けて寿司職人になったカミソリモミ。
ミー坊に「本気になれ」とハッパかけつつ自分も必死で頑張り続けて、地元テレビのプロデューサーになって自分の番組でミー坊を紹介する幼馴染みのヒヨ。
もうひとりの幼馴染みでシングルマザーのモモコ。ひょんなことから一緒に暮らすことに。
劇中でも語られるカブトガニの人工孵化の成功という偉業は実話です。
その後高校3年生の時にテレビ東京系の番組「TVチャンピオン」の全国魚通選手権で準優勝。同番組で5連覇を達成します。
卒業後、動物専門学校に進学します。夏休みには東京や静岡の水族館で実習を受け、その時の体験が今でも役に立っているのだとか。
卒業後、すし店で働いている時に店主から店内に飾るために魚の絵を描いてほしいと依頼されます。
それが話題になり、他の料理屋などからイラストの注文が入るようになってこれをドキュメンタリー番組が取り上げ話題になります。
その後、絶滅したと思われていたクニマスを発見してさらに話題になり、天皇陛下より、「この度のクニマス発見に東京海洋大学客員准教授さかなクン始め多くの人々が関わり、協力したことをうれしく思います」とお言葉を頂戴しました。
すごいのがその時、「さかなクン」と呼ばれただけでなく、トレードマークのハコフグの帽子をかぶったままだったんです。
さかなクンだからこそ許可が出たんですね~。
実際のところどこまでが実話なのか気になりますよね?
この作品は上記でも書いたように、自叙伝『さかなクンの一魚一会 〜まいにち夢中な人生!〜』を原作に、沖田修一監督が解釈・アレンジしてフィクションを織り交ぜて映像化しています。
あくまで、沖田修一監督から見た「お魚大好きなミー坊」の成長物語なのであって、けっして全部が実話という訳ではありません。
ですから「実話と違う!」と揚げ足とるのは野暮というものでしょう。
ちなみにタコの話は実話だそうです。
実話部分が知りたいか方は自叙伝を読んでもらうのが分かりやすいと思います。
「さかなクン」本人が「ギョギョおじさん」として出てきちゃうけど、ん~、いらない気がします。
もしくはさかなクンをカメオ出演させるならもっと違う形の方がよかったのではないかと思います。
たとえばコメディタッチにさかなクンとのんが、無意識にシンクロして全く同じような仕草をするとかだったら面白かったのになぁ~。
ましてや、役どころとして以外にシビアな立場のキャラクターです。
ミ―坊と仲良くなって、自宅にミー坊を招きます。
しかしふたりとも楽しさにかまけて、帰りの時間のことをすっかり忘れてしまい、結果、誘拐犯扱いとなってしまい捕まってしまいます。
さかなクンがTVチャンピオンなどに出て世に認められることがなかったら、こんな人になってしまっていたかもしれないという役どころです。
最後の最後にミー坊がテレビに出ているのを、漁師になったギョギョおじさんが「ギョギョ!!」って見つけるカットがあります。
大好きな魚に関係する仕事に就いてはいるのですが、どーなんでしょうかね~?
もう、何がいいって、のんです!ミー坊はのんじゃなければ演じきれなかったのだと思います。
もともと、透明感のある可愛らしい笑顔が素敵な女優だと思っていたのですが、特にこの「さかなのこ」では大活躍だったと思います。
そして、とにかく平和です。
人生の苦しみや悩みはもちろんあるのですが、誰を憎むことなく平和に話が進んで行きます。
映画だからこれは許される展開なのだと思います。これを「現実味がない」と切り捨ててしまうのはあまりにももったいないです。
全体的に非常に面白く観させていただきました。好きな映画です。
最後まで読んでいただきありがとうございます。今回の記事は以上となります。
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