以前、日本酒についての記事を書きました。
もちろんお酒大好きだからなんですが、以前の記事では、「清酒」だけを紹介しました。
今回は「清酒」ではないお酒の「にごり酒」の魅力について書いてみようと思います。
にごり酒とは、「白く濁った日本酒」のことです。
日本酒を作るときには、米や米麹や水を使ってアルコールを発酵させた「もろみ」というものを作ります。そのもろみを細かい目の布で濾して、液体と固形物に分ける作業を「上槽(じょうそう)」と言います。普通の日本酒は細かい目の布で濾しますが、にごり酒は、粗い目の布で濾すのが一般的です。そうすると、もろみに入っている「おり」という固形物が少し残って、白っぽくなります。
酒税法では、もろみを布で濾した液体のことを「清酒」と呼んでいます。だから、普通の日本酒と見た目が違うにごり酒も、「清酒」に入ります。清酒と同じように、にごり酒のアルコール度数は22度以下になっていると決まっています。
菊水酒造の季節限定にごり酒「五郎八」は、リキュールとして分類されています。酒税法では清酒のアルコール度数は22%未満と定められています。五郎八のアルコール度数は19~21度です。
酒税法が改正された2006年以前は「清酒」あつかいでしたが、リキュール類へと分類されるようになったそう。
先に結論を言うと、どぶろくや甘酒はにごり酒とは違う酒になります。違いを見てみましょう。
どぶろくとは、もろみを液体と固体に分ける工程を省いたお酒のことです。もろみが濾過されていないので、清酒とは異なり、「その他醸造酒」として法律で定められています。
このお酒は古代から存在し、飛鳥・奈良時代には豊作を祈ったり、神様に捧げたりする際に重要な役割を果たしていました。米ともろみが混ざった酒を表す「濁醪(だくろう)」という言葉がどぶろくの由来だとも言われています。
1899年に自家醸造が禁止されるまでは、どぶろくは一般の家庭でも作られていたのです。現在は、伝統的な神事でどぶろくを使う神社に限ってどぶろくの醸造が認められています。また、「特定の場所でしか飲めない」という条件のもとで、地域の名産としてどぶろくを作っているところもあります。
甘酒とは、酒粕と米麹をそれぞれ原料として作る2種類のお酒のことです。どちらも「清涼飲料水」として法律で規定されていますが、酒粕甘酒は酒粕に含まれるアルコールを加熱しても完全には除去できないため、1%未満のアルコールが残っていることが多いです。米麹甘酒は米麹から作られるので、アルコールが入っていないノンアルコールのお酒です。
にごり酒には、濃厚なタイプ以外にも、すっきりした飲み口のタイプや、甘口、辛口などがあります。また、にごり酒はにごり方によって以下の4つの種類に分けられ、それぞれの味わいも異なります。
・おり酒
おり酒は、別名「おりがらみ」とも言われています。滓が多く残っているので、酸味が強く、とろっとした飲み口が特徴です。 お米の風味が豊かに感じられます。好みが分かれるかもしれませんが、ロックや水割りで飲むと、さっぱりとした味わいが楽しめます。
・ささにごり
にごり酒の中では、にごりが少なく、さっぱりとした飲み口が特徴のささ(細)にごりです。にごり酒に慣れていない人でも飲みやすく、クセがありません。
・うすにごり
にごり酒の中で最も透明度が高く、さらっとした飲み口が特徴のうすにごりです。にごり酒のとろみや濃厚な味わいが苦手な人でも、口当たりがやわらかくて飲みやすいです。
・活性にごり
にごり酒の中で、火入れをしないで粗くこして瓶詰めしたものが活性にごりです。熱処理をしていないので、発酵がまだ続いており、シュワッとした泡や刺激が感じられます。
アルコール度数
にごり酒のアルコール度数は22度未満と法律で決まっています。濁った見た目から、アルコール度数が高いと感じるかもしれませんが、実際には15度くらいが一般的です。普通の日本酒と同じくらいのアルコール度数なのです。
ただし、にごり酒によってはアルコール度数が低いものから高いものまで幅がありますので、購入の際はラベルの表示を確認して、好みのものを選びましょう。にごり酒を初めて飲む場合は、アルコール度数が低めのものから試してみてください。
さらに、銘柄によっては開封から空気に触れることで発酵が進み、時と共にアルコール度数が上がっていくものもあります。最大で40度くらいにもなるものがあります。
電八的におすすめのにごり酒を紹介します。
◆にごり酒 五郎八/菊水酒造
このお酒は、開封から発酵がすすんでだんだん度数が強くなっていくタイプのにごり酒です。
また~っとした口当たりにガツッとした日本酒感、甘く香る米の香りがバランスよいです。
見かけると思わず、購入してしまいます(笑)
最後まで読んでいただきありがとうございます。今回の記事は以上となります。
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