久しぶりに劇場アニメを観賞しました。
このアニメは実は公開当初から気にはなっていた作品でした。
※注意!!:この記事はネタバレを含んでいます。作品をご覧になっていない方にはオススメできません。
作品概要
2020年11月7日公開の中国のアニメ作品。
元々はFlashで製作されたアニメーションでWeb上で2011年~2018年の間に28話が公開されています。
本編はこのWebアニメの前日譚を描いものとなっています。
◆映画『羅小黒戦記(ロシャオヘイセンキ)ぼくが選ぶ未来』公式サイト
ごちゃまぜなのに絶妙なバランス
この映画を観るといろんな部分がいろんな作品のオマージュだったり、パロディだったりするのが分かります。
パッと見はジブリ作品のような絵柄ですが、ダイナミックなアクションが「NARUTO」を連想させます。その他にも随所にいろんな作品を連想させる描写がたくさんあります。
しかも作品自体の構造が、目まぐるしく変化していきます。
設定としては
「現代文明と精霊が折り合いをつけて共存できるのか?」
というのがテーマではあります。
よく見ると、これ、その「共存」するための行動や約定がすでに固めてあって、それを守るキャラとそれを破るキャラとの戦いが描かれているんですね。
そう考えると、この映画は単純明快ではあります。
複雑怪奇なものを、単純化して分かり易く見せるという事をやっています。
おかげでこの作品は可愛い絵柄ではありますが、子供だけでなくしっかり大人が見られるような作りにもなっています。
面白いです。
キャラクターについて
主人公の小黒(シャオヘイ)は猫の精霊です。可愛い見た目ですが、本編で出てくるどのキャラクターよりも強い力を持っています。
故に、巻き込まれていく宿命なんですね。
最初居場所を失ったシャオヘイを向かい入れてくれる風息(フーシー)は森の精霊です。でも彼は人間に対する復讐心に固執しています。
しかもシャオヘイをその復讐のために利用しようとします。
解釈によるのかもしれませんが、二人の出会いのシーンは実はフーシーと仲間たちの自作自演の可能性が大きいです。
いろんな建前ありますが、「悪」として描かれます。
フーシーに対抗するのが、「館」の執行人の無限(ムゲン)です。彼は元々人間でしたが、修業の成果なのか何百年と生き続け、最強の執行人として知られています。
ムゲンはシャオヘイの力に気が付き、力の制御の仕方を教えます。強くなりたいシャオヘイは最初は嫌々であったけれどムゲンの教えを受けて修業して力の操り方を覚えていきます。
そして最終的にムゲンを「師匠」と呼びます。ここから2人の旅が始まります。
まとめ
いろんな意味で「すごい」な「面白いな」と思わせてくれる作品でした。
「人間が暮らす」という事は、自然を変化させてしまうという事です。破壊もすればそこに住んでいる存在を追い出しもします。
「何か」と共存していくためには、やり過ぎない事が肝心ではあります。
ムゲンには元人間として今の私たちの事が、どのように見えているのでしょう?考えさせられますよねー。
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