【映画を楽しむコツ】vol.49 「帝都物語」編【U-NEXT】【Amazonプライムビデオ】

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今回紹介する映画は「帝都物語」です。歴史上の人物がキャラクターとして登場したり、呪術や魔術、霊力など簡単に言えばオカルト物語です。

作品概要

1988年公開、実相寺昭雄館監督作品。主演というよりは敵役と魔人加藤保憲を嶋田久作が怪演。ほとんどこの人のイメージしか残らないくらいのインパクトです。

他にも、大御所俳優・勝新太郎や珍しいところでは桂三枝などたくさんの役者さんが特徴のある個性の強めなキャラクターを演じています。

長い割に端折っているので分かりづらくなっている。

実はこの物語は原作小説が外伝を含め13巻からなる大長編です。

そのなかで神霊編~龍動編までの4巻までを映画化したものです。ですが、小説4巻分を約2時間にまとめるにはいろんな部分を端折っていくしかなかったので、原作を読んでいない人には分からない部分が結構あります。

ただし、魔人加藤保憲が何を目的に暗躍しているのかさえ、押さえておけばそれなりに見えてきます。

魔人・加藤保憲

もう、何と言っても強烈なイメージ!その後の悪役の態度から言動から、多大な影響を与えたキャラクターでしょう。

そしてこの男の目的は大日本帝国の中心、帝都の破壊が目的です。

そのために地龍(大地の中の霊脈の流れ)に手を加えて関東大震災を引き起こすのです!

とんでもないこと考えるなと思っていたら、実はそれだけじゃ足りないのです。

完全に破壊しつくすために月を帝都に落とそうとするんです。これ、劇中でまったくセリフなり説明なりないので原作を読んだ人にしか分からないんですよね。

原田美枝子扮する辰宮恵子が加藤との決戦に向かう夜の月が以上に大きく描かれているのは地球に月が接近しているからなんですね。

いろいろ分からない事おおいんですが、それを吹き飛ばすくらいの魔人・加藤役の嶋田久作の怪演が光る!

アジアにある呪術や魔術・儀式の多さに驚きます。

奇門遁甲や占星術、式神、土蜘蛛など日本や中国などの呪術体系を基本に構成される壮大な物語となっていまして、いろんな呪術や呪法が登場致します。

「オンキリキリバサラウンハッタ」とかアニメ「猿飛佐助」が唱えたてた呪言だったり。

加藤が2本指で宙を横・縦に「リン、ゼン」と唱えるのも九字印といって、本来は

「リン、ピョウ、トウ、シャ、カイ、チン、レツ、ザイ、ゼン」と唱えながら九回横・縦に空を切る呪法を略式で行っていたりと。

日本でお馴染みのモノがあると思えば、奇門遁甲や風水など中国式のモノも出て来ていろいろと興味深いですよね。

時代の境目を描いている

実はこの作品は時代の境目を描いているのだと思います。

人は夜の闇には何かが潜んでいて、何かルールを破ると潜んでいる何者かが罰を与えるというのを古代から恐怖として本能的に感じています。

しかし科学文明が発達していくにつれ、恐怖の対象が住まうはずの闇がどんどん薄れていきます。

物語の中で大地下都市構想により地下鉄工事を開始するのですが現れた餓鬼たちに工事を邪魔されます。

そこで駆り出されるのが科学の結晶「学天則」でした。簡単に言えばロボットです。

自然の摂理の外にある科学の産物の学天則は見事に餓鬼たちを撃退致します。闇を恐れる時代は終わりつつあることを物語っているのです。

しかもこの「学天則」調べてみたら実際に作られていたんですね。映画で紹介されているコンセプトそのままに製作された平和の象徴として展示されたそうです。

「帝都大戦」は続編ではない。

「帝都物語」で加藤をなんとか撃退し新しい時代の到来を喜ぶところで今作は終わっていくのですが、不吉な予感も残しつつ終わっていきます。

さて「帝都大戦」という映画がその後製作されたのですが、この映画は原作のストーリーからは外れているオリジナルストーリーの映画です。

というか、魔人・加藤保憲のプロモーションビデオと言ってよいでしょう。

悪役としてとにかくカッコいいです。詳細はまた別記事で描きたいと思います。

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帝都物語
帝都・東京は、約1千年前、関東に独立国を築こうとして望み果たせず。謀反人として討伐された平将門が、深い恨みを抱えて眠っている日本最大の霊場である。

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