【映画を楽しむコツ】vol.77 みんな大好き「西遊記」編【Amazonプライムビデオ】【U-NEXT】

Saiyuki1978 コンテンツ

日本人が一番知っている中国の物語と言えば、間違いなく「西遊記」でしょう!

世界的に大ヒットした「ドラゴンボール」も主人公孫悟空は西遊記の孫悟空がモチーフです。

40代以上の方は「西遊記」といえば堺正章、夏目雅子のドラマをイメージする方も多いでしょう。

今回は映画も紹介しつつ、そんな「西遊記」を掘り下げてみましょう。

日本での「西遊記」作品

日本では誰もが知る人気の物語ですが、本場中国ではそれほどの人気ではないそうです。

さらに中国人からすると三蔵法師を女性が演じることに非常に違和感があるのだそうです。

まあ、確かに「眉目秀麗な僧」という設定ではないため、ゴツイ三蔵法師を想像する人も多いのだそうです。

西遊記(1978)

―― 昔、昔、この世に人間が現れるはるか前、世界は天も地も一つになって、どろどろと溶岩のように漂い流れておりました。やがてそれが少しずつ固まり、4つの大陸が出来ました。その中の一つ、東勝神州の一郡に山がありました。その名を花果山といいます。
 その後、何万年経ったことでしょう。この花果山に不思議な石が生まれました。石から生まれたその卵は、まるで霊魂でも宿っているかのようでした。そしてある嵐の夜、1匹の石猿が…。

「西遊記」本編より引用

堺正章が孫悟空。
岸辺シローが沙悟浄
西田敏行が猪八戒、シーズン2からは左とん平
そして、夏目雅子が三蔵法師。

シーズン2からは三蔵法師の乗る馬に化けてる白龍が人にも化けるようになる。
玉龍役を藤村俊二が演じています。

中国でロケも行われ、素晴らしい出来です!!
夏目雅子がまさに菩薩のような表情を見せてくれます。美しい!!

西遊記(1993)

あまり知られていないですが、
本木雅弘が孫悟空、嶋田久作が沙悟浄、河原さぶが猪八戒、
宮沢りえが三蔵法師、
の日本テレビ開局40周年記念ドラマ『西遊記』1993 3/28がありました。
主題歌はB’zの「愛のままにわがままに 僕は君だけを傷つけない」

このドラマはスペシャルドラマで1回のみの放映です。

Amazonでは残念ながら入荷予定がたたず、注文停止になっています。

西遊記(1994)

1994 4/8~「新西遊記」(日テレ系)
孫悟空(唐沢寿明)沙悟浄(柄本明
猪八戒(小倉久寛)三蔵法師(牧瀬里穂
主題歌はINFIX「傷だらけの天使になんてなりたいとは思わない」
なんてのもありました。
Wikiによると9月後半まで17話までやったみたいです。
季節的にナイター中継で休止したり、裏番組がテレ朝「ミュージックステーション」で視聴率を取るのがなかなか難しかったようです。


全22話予定だったのですが、いろんな大人の事情により商品化されているのはVHS1巻のみだそうです。

Amazonでは残念ながら入荷予定がたたず、注文停止になっています。

残の念。

西遊記(2006)

2006年1月9日から3月20日(3月27日は総集編を放送)まで放送。

孫悟空を香取慎吾、猪八戒を伊藤淳史、沙悟浄を内村光良、三蔵法師も深津絵里が担当。

觔斗雲(きんとうん)が雲じゃないのもご愛嬌ですな。

シリーズ通してのキーワードやパターンがあってそれを生かしているのがいい感じでした。

「だいじょうぶ。だいじょうぶ。」

「な・ま・か」

「ウッキー!!!!!」
「神様仏様が許してもこの孫悟空様がゆるさねぇ!!!」

三蔵法師の錫杖の音や、etc・etc・・・・・・。

日本の文化ではお馴染みの様式美というやつですねー。
簡単に言うと『水戸黄門』のようなつくりなんです。
だから安心して見てられます。

四人組みの冒険は続くってところで終わりましたが、またドラマで西遊記2とかやんないんですかねー?

毎回のゲストも楽しみのひとつでしたねー。

たまにお色気シーンもちょろっとあったりしてw

ヤンマーファミリーアワー飛べ!孫悟空

Amazon.co.jp: 飛べ!孫悟空 (ザ・ドリフターズ、ピンク・レディー)【TBSオンデマンド】を観る | Prime Video
伝説のバラエティが奇跡の復活!ザ・ドリフターズそっくりの人形が登場して本人が声を担当した人形劇版『西遊記』。ピンク・レディーが歌と踊りで番組の進行役を務めた。(C)TBS

変り種の人形劇ドラマでドリフターズが三蔵法師一行の人形に声をあて、ピンクレディー、キャンディーズjr(トライアングル)、あのねのね出演で小島一慶がナレーション。

三蔵法師をいかりや長介、孫悟空を志村けん、沙悟浄を中本工事、猪八戒を高木ブー、カトちゃんを加藤茶(酔っ払いコントのキャラ)、うまをすわしんじが担当しています。

酔っ払いカトちゃんはコントのキャラをそのまま持ってきています(笑)

うまを担当していたすわしんじの甲高い鳴き声も印象に残っています。「ヒヒハハハハー」

他にも「西遊記」がモチーフになったドラマ、アニメ、漫画、ゲームは数えたらキリがない程です。

日本では大人気の「西遊記」。

当然、本場中国でも人気があるのかと思ったら、実は中国ではここまでの人気はないのだとか。

西遊記のキャラクターたち

三蔵法師一行

孫悟空(そんごくう)

孫悟空=斉天大聖孫行者悟空(せいてんたいせいそんのぎょうじゃごくう)

斉天大聖とは天にも等しい大聖人という意味で天界の官職のひとつ。

悟空は、火山島の花果山(かかざん)の頂にある仙石が産んだ、石の卵から孵った石猿です。とにかく力も強く頑丈だったために周囲のサルたちの王になります。

その後、仙人に弟子入りして孫悟空という名を頂きました。修業して不老不死になり、さらに変幻自在の術を覚えます。これで筋斗雲にも乗れるようになります。

さらに竜王の宮にいって強引に装備をよこせと言って居座り、仕方なく龍王たちは装備品を渡します。その中に如意棒がありました。

そのうちに調子に乗って斉天大聖(天にもひとしい大聖人)と自ら名乗るようになり、天界で好き勝手暴れるようになります。

天帝は静かになればと斉天大聖という官職を新しく作ってやったが、さらに調子に乗って暴れるので雷音寺の釈迦如来に助けを求めます。

悟空は釈迦如来の手から逃れることが出来たら自由ににしてよいと賭けを持ちかけられます。勝負とばかりに筋斗雲でどこまでも飛んでいきますが、結局は釈迦如来像の掌からは飛び出せませんでした。

釈迦如来はそのまま悟空を捕まえて五行山に500年間封印してしまいました。

そこから助け出してくれたのが玄奘三蔵法師で弟子となり一緒に旅するようになります。

だから、天帝も手を焼くほどの強力な神通力と不死身の身体を持つんですね。

孫悟空のモデルになった猿??
キンシコウ

一般的にモデルとなった猿は日本では中国名である「金糸猴」(キンシコウ)の呼び名で知られているとして広まっています。

しかしどうやら、これ、間違いだったようです。

孫悟空の容姿についての西遊記における記述には金色の体毛であるとは書かれていません。白い体毛であると書かれているんです。

現在では、インド古典(ラーマーヤナ)に登場するハヌマーン(ハヌマット)という猿神に共通点が多く、これがモデルになっているのではと言われています。

さらに「孫悟空」という名前については「車悟空」という実在した僧侶が天竺各地を順拝して回って帰国したので彼の名前からとったのではないかとのことです。

ただし、現在いろんな説はあるものの確実な証拠は見つかっていないのだとか。

猪八戒(ちょはっかい)

猪八戒=天蓬元帥猪悟能八戒(てんぽうげんすいちょごのうはっかい)

天蓬元帥とは水の神様で御車将軍ともいい、天帝を守る将軍のひとり。

天の川を管理して水軍を指揮する将軍だったが、酔った勢いで人妻に迫った罪で天界を追われてしまいます。

地上でまっとうに生きるつもりが、雌豚の胎内に転生してしまい、豚の妖怪として生れてしまいます。

結果、人食い妖怪となってしまいます。

ある日、菩薩さまと出会い、猪悟能(ちょごのう)という名前を頂き、修行者の弟子となります。その時に人食いを悔い改めて、五葷(ごくん)三厭(さんえん)という8つの食べ物を食べずに精進料理だけを食べる事を誓います。

後に三蔵法師と悟空に出会い、三蔵から五葷三厭(=八戒)を食べずに来たことから猪八戒と新たに名付けられ、弟子となり旅を共にします。

武器は釘鈀(ていは)という9本の歯を持つ熊手のような農具。材質は神氷鉄というとても重い金属で今で言うと3トンもの重さがあります。

またシリーズによっては筋斗雲のような雲に乗り、空を飛ぶことが出来ます。

猪八戒のモデル
梅山豚(メイシャントン)

猪八戒のモデルは中国の豚で梅山豚(メイシャントン)と呼ばれる種です。

このしわくちゃな豚は、中国が輸出を規制したために「幻の豚」と呼ばれるプレミアムな超高級品です。肉質がよく味も最高なのだとか。

一度くらい食べたいですね~。

沙悟浄(さごじょう)

沙悟浄=捲簾大将沙悟浄和尚(けんれんたいしょうさごじょうおしょう)

捲簾大将とは天帝の簾を巻く役目と言われていますが、実は天帝の世話をしながら守護を務める近衛で四海竜王の軍を動かす大将軍の事です。

天帝の宝である玻璃の器を手を滑らせて割ってしまった罪で天界を追われてしまいます。凄絶な罰を与えられて、弱水(よわみず)の流れる流沙河と言う河で人を食らう妖怪に変化してしまいました。

(弱水とは伝説の河の流れの事ともいいますが、この場合は羽毛も浮かばない軽い水で、飛び込んだが最後浮くことが出来ない水という意味合いが強いです。)

ある時、菩薩さまに出会い沙悟浄という法名を頂き、次に来る取経者の弟子となるように諭されます。

そして長年待ち続け、三蔵法師一行と出会い、弟子となり旅を共にするようになります。

それから、首に髑髏をさげている姿が描かれることがありますが、実は玄奘三蔵の生まれ変わりを9人も殺し、その髑髏を首にかけていたんですね。菩薩に諭された後に出会った玄奘三蔵は10人目の生まれ変わりなんだそうです。

三人とも元は天界の天帝に仕える神様だったんですねー。

それぞれ罪を犯し、天界を追われ人間界に落とされるんですね。

「降妖宝杖」(こんようほうじょう)という月牙叉戟を武器に持ちます。月宮殿に生えている月経で作られ、芯に金の筋が通されていて絶対に折れたりしない。

沙悟浄は河童ではない!?

ちなみに沙悟浄は日本では河童の妖怪として描かれますが、あくまでも河に住んでいたからというだけで、実は厳密には河童ではないのだそうです。

中国には日本における河童と同じ種の妖怪はいません。

西遊記を読んだ日本人が、川に住む水の妖怪というのと容姿の描写から、「河童みたいな妖怪」と思って広めたので日本では「河童」ということで定着してしまったのだとか。

その証拠に沙悟浄はキュウリを欲しがったり、尻子玉を抜いたりはしません。

玄奘三蔵法師

玄奘三蔵法師(げんじょうさんぞうほうし)は同名の実在した僧侶がいて、モデルになっています。

三蔵とは仏教の経蔵・律蔵・論蔵の三蔵に精通した僧侶を意味します。

三蔵はお坊さんの位のことで、玄奘が名前です。

彼も、経典を求めて西域(インド)に向かって旅をしました。ただしあくまでもモデルで史実とはまったく違います。

物語では生まれる前に父を殺され、母を奪われて、生まれてすぐに川に流されてしまいます。流れ着いた金山寺で拾われて、そこで育てられて僧になりました。

観音菩薩の命を受けて天竺へと取経の旅へ遣わされる。その際、太宗皇帝と義兄弟となります。

旅から帰ってくると未来に仏になってよいと釈迦如来から記別(許可証のようなもの)を与えられます。

ゴツイ男性だったかもしれない三蔵法師

そして、日本のドラマ作品だと玄奘三蔵を女性が演じる事が多いのですが、これも日本だけで中国や西遊記の伝わっている国では割とごつっとした男性が演じます。

中国人からするとなんで女性に演じさせるのか、意味が分からないようです(笑)

特に眉目秀麗な僧侶であるとはどこにも書かれていないので当然なのですが、なんかヒロインのいない物語なので女性が演じた方が画に華が出ていいなと個人的には思います。

きっとドラマのキャスト決める時もそんなノリだったのではないかと。

玉龍

ちなみに三蔵法師を乗せている白馬は白龍で名を玉龍といいます。

父親は龍王で名を西海龍王・敖閨(ごうじゅん)と言います。

父親の大切な宝珠をうっかりと焼いてしまい、「吊るして300回叩いた後、処刑」という罰を与えられるところをお釈迦様に救われ三蔵法師のお供をするように言われます。

代表的な妖怪

金角大王・銀角大王

兄弟の魔王たち。いろんな法具を持っている。

代表的なモノで言うと芭蕉扇(ばしょうせん)、呼びかけた相手が返事をすると中に吸い込んで溶かしてしまう瓢箪の紫金紅葫蘆(しきんこうころ)など神通力の宿った道具を持っている。

1978年版に登場した金角・銀角はアルミホイルをクシャッと丸めたような金の塊・銀の塊をかじっていたのが印象的でした。

それから銀角が女性でした。

牛魔王

大きな鉄の塊のような混鉄棍という武器を持った牛の魔王。芭蕉扇の話で有名。

紅孩児の父親。

物語中盤での驚きの事実!

上記以外にもたくさんの妖怪や魔王などが出て来ます。

いずれもバラエティーに富んでいて、登場するたびにワクワクしてしまいます。

しかし物語中盤で驚きの真実が明かされます。

実は旅の前半で出てくる妖怪たちはすべて三蔵一行への試練として釈迦如来から遣わされた童子たちだったというのです!

どうりで金閣大王などは神通力が宿った道具をたくさん持っていたり、とんでもない力をもっていたりするな~っと思いましたわ(笑)

確かに物語中で語られるのですが、割とサラッと語られるので、覚えている人も少なくなかなか知られていないお話です。

なんで西にむかうのか?(Why “Go ! Go ! West !”?)

そもそもなぜ西に向かうのか?ということなんですが、「ありがたい経典を授かるために」というのが旅の目的ではあります。

そして彼らは中国からインドへと旅立つわけです。

必然的に西へと向かうことになるわけです。

ただ、中国とインドは山を隔ててはいますが、隣同士の国。

実は彼らが目指したのは歌にもある「ガンダーラ」だったのではないかという説もあります。

ガンダーラはパキスタンの北西部にあったとても栄えた古代王国でした。

インドよりもさらに西方の国への長い旅をしたのではともいわれます。

これもロマンのあるお話です。

「西遊記」の映画

ちなみにたくさんの「西遊記」モチーフの映画があります。

是非ご覧になってください。

無料期間中であれば、無料視聴できますので是非お試しあれ。

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