【映画を楽しむコツ】vol.15.1 トロン:レガシー編【Amazonプライムビデオ】

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※この記事は2025年4月13日に加筆修正いたしました。

映画『トロン』という作品を知っていますか?

1982年に公開されたこの映画は、世界で初めて本格的にCG技術を取り入れたことで話題となり、映像表現に革命を起こした伝説的な作品です。

今回は、その続編として2010年に公開された映画『トロン:レガシー』を取り上げ、見どころや楽しみ方をわかりやすく解説します。現在、Amazonプライムビデオでも配信されているので、気になる方はぜひチェックしてみてください。

※注意:この記事にはネタバレが多分に含まれています。作品をご覧になっていない方にはオススメできません。

作品概要

2010年に公開された『トロン:レガシー』は、ジョセフ・コシンスキー監督によるSFアクション映画です。
1982年に登場した伝説的作品『トロン』の続編として制作され、前作から実に28年ぶりのスクリーン復帰となりました。

本作の主人公サム・フリンを演じるのはギャレット・ヘドランド。父親ケヴィン・フリン役には前作に引き続きジェフ・ブリッジスが出演し、親子のドラマとデジタル世界での冒険が交差する壮大なストーリーが展開されます。
さらに、謎多き女性クオラ役でオリヴィア・ワイルドも登場し、物語に華を添えています。

最新のVFXを駆使した映像美と、フランスの人気エレクトロユニット「ダフト・パンク」によるサウンドトラックも大きな話題となり、視覚と聴覚の両面で圧倒的な没入感を提供する作品となっています。

SF映画ファンはもちろん、映像や音楽にこだわる方にもおすすめの一本です。

ざっくりあらすじ

20年前に失踪した、デジタル界のカリスマである父から謎のメッセージを受けたサム。

消息を追い、父が想像したコンピューターの世界に偶然入り込んだサムは、独裁者クルーから命を狙われ、謎の女性クオラに救出される。

やがてこの世界に隠された人類の存在を脅かす恐るべき秘密を知ったサムは、父の手がかりを握るクオラと共に、クルーとの壮絶な戦いに挑むー。

Filmarksより引用

圧倒的なビジュアルデザインが魅力!『トロン:レガシー』の世界

『トロン:レガシー』が多くのファンを魅了する最大の魅力のひとつは、なんといってもその圧倒的にスタイリッシュなビジュアルデザインです。

前作『トロン』(1982年)で話題を呼んだのは、フルCGで描かれたデジタル空間と、その中で展開されるバイク型ビークル「ライトサイクル」のバトルシーンでした。特に「ライトサイクル」は、当時としては革新的なビジュアルで、世界中のSFファンを熱狂させました。

そして28年後の続編である本作では、そのライトサイクルバトルがさらに進化。高精細なCG技術とスピード感ある演出により、視覚的にもスリリングで迫力満点のアクションシーンに仕上がっています。特に今回はチーム戦としてのライトサイクルバトルが描かれており、よりダイナミックで戦略性の高い映像体験が味わえます。

前作の世界観をしっかりと継承しながらも、映像技術の進化によってグレードアップしたビジュアル、そしてスケールの大きな物語展開が魅力の一作。デザイン性の高さと最先端の映像美を楽しみたい方には、まさにぴったりのSF映画です。

※注意!!ここからはネタバレがあります。作品をご覧になられていない方にはオススメ出来ません。

名シーン「ライトサイクルバトル」がさらに進化!

『トロン:レガシー』が多くのファンを魅了する最大の魅力のひとつは、なんといってもその圧倒的にスタイリッシュなビジュアルデザインです。

前作『トロン』(1982年)で話題を呼んだのは、フルCGで描かれたデジタル空間と、その中で展開されるバイク型ビークル「ライトサイクル」のバトルシーンでした。特に「ライトサイクル」は、当時としては革新的なビジュアルで、世界中のSFファンを熱狂させました。

そして28年後の続編である本作では、そのライトサイクルバトルがさらに進化。高精細なCG技術とスピード感ある演出により、視覚的にもスリリングで迫力満点のアクションシーンに仕上がっています。特に今回はチーム戦としてのライトサイクルバトルが描かれており、よりダイナミックで戦略性の高い映像体験が味わえます。

仮想世界の“知的生命体”と出会う――『トロン:レガシー』のもうひとつのファーストコンタクト

『トロン:レガシー』における「ファーストコンタクト」は、単に宇宙人との遭遇ではありません。物語の序盤で登場する、謎めいた美女クオラとの出会いが、その鍵を握っています。

仮想世界=コンピュータの中の世界で展開される『トロン』シリーズでは、見た目が人間でも多くは「プログラム」として存在しています。つまり、生命ではなく人工的な存在です。しかし、クオラはその枠に収まらない特別な存在。

彼女の正体は、ISO(Isomorphic Algorithms=アイソー)と呼ばれる、仮想空間の中で自然発生的に誕生した知的生命体
これはまさに、仮想世界における「生命の誕生」と「ファーストコンタクト」を描いた重要な設定なのです。

しかし、システムの支配者であるクルー2.0(CLU 2.0)は「完璧な秩序」を目指す中で、予測不能な存在であるアイソーたちを脅威と見なし、排除の対象としてしまいます。

物語のクライマックスでは、クオラがサムとともに「物質電子変換装置」を通じて現実世界に転送されるという衝撃の展開が描かれます。つまり、プログラムではなく、本当の「生命」として現実世界に現れるのです。

彼女が現実にやってきたことで、私たちの世界はどう変化していくのか――その後の未来に思いを巡らせると、SF好きにはたまらないロマンが広がります。

なぜ“トロン”が敵に?クルー2.0の支配と洗脳の真相

『トロン:レガシー』を観て、「なぜ正義の存在だったトロンが敵側にいるのか?」と疑問に感じた方も多いのではないでしょうか。

その鍵を握るのが、前作の主人公ケヴィン・フリンと同じ顔を持つプログラム、**クルー2.0(CLU 2.0)**です。
クルー2.0は、フリン自身の手によって「完璧な理想郷」を築くために設計されたAIプログラム。当初は、トロンとも協力関係にありました。

しかし、やがて彼は「完璧」を追い求めるあまり、わずかな不確実性すら排除するようになります。結果として、“不要”と判断したプログラムは削除、役に立つプログラムは強制的に洗脳して支配下に置くという独裁的な体制を築いていきました。

トロンは非常に優秀で戦闘能力の高いプログラムだったため、クルー2.0によって洗脳され、強制的にその軍勢の一員として利用されていたのです。

この設定は、人工知能の暴走や倫理、自由意志と支配のテーマを深く掘り下げており、SF映画としての見応えも抜群です。

仮想空間で描かれる“ファーストコンタクト”──SF映画の新たなステージ

SF映画といえば、かつては「宇宙」が舞台というイメージが強くありました。
しかし1980年代以降、SFの世界観は大きく広がり、ディストピア的な未来社会や、コンピュータの内部=電脳空間といった新しい舞台設定を用いた作品が数多く登場するようになりました。

その先駆けとも言えるのが、1982年公開の映画『トロン』。当時最先端のCG技術を駆使して、「コンピュータの中の世界」を視覚的に描き出した革新的なSF映画として高く評価されました。

そして28年後の続編『トロン:レガシー』では、単なる電脳世界の冒険を超え、**デジタル空間で生まれた新たな知的生命体=ISO(アイソー)との“ファーストコンタクト”**が描かれます。
この展開は、ある意味で『月世界旅行』や『未知との遭遇』といった名作SFが描いてきた「異世界との出会い」や「未知なる存在との接触」を、仮想空間という現代的な舞台で再構築したものとも言えるでしょう。

つまり、『トロン』シリーズは、クラシックSFの要素とデジタル時代のビジョンを融合させながら、SFジャンルそのものの進化を28年かけて体現してきた作品なのです。

クオラがきれいです!

トロン:レガシー/クオラ/イラスト©電八

そして、クオラ役のオリヴィア・ワイルドがキレイです。

まとめ

設定が決まっているために、かなり制限が多い作品なのだとは思いますが、圧倒的な映像表現と大迫力のアクションで完全に前作を上回るワクワク感です。

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ディズニー作品なのでDisney+であればご覧いただけます。

おまけ解説|『トロン』に登場する「物質転送機」とは?

ここでは、1982年の映画『トロン』に登場した技術、「物質転送機」について少し掘り下げてみたいと思います。

この装置は、本来A地点からB地点へ物質を一瞬で移動させることを目的として開発されたものです。その転送プロセスの中には、「対象をスキャンし、データ化して転送の準備をする」という重要な段階があります。

つまり、人間を“意識ごと”データ化し、電脳空間へ送り込むことが可能になるわけです。実際、物語の中でフリン親子が仮想空間「グリッド」に入り込むことになったのも、この装置による“副作用”でした。

さらにこの装置の設定では、一度データとして取り込まれた人間が削除されると、完全に消滅してしまい複製も不可能。これは、すなわち「死」と同義です。

『トロン:レガシー』では、この装置は「物質電子変換装置」と呼び名が変わっています。これは、ケヴィン・フリンが純粋な転送目的ではなく、プログラムやデジタル存在が電脳世界グリッドへアクセスするための手段として使っていたからと考えられます。

興味深いのは、データさえ記録されていれば、もともと現実世界に存在しなかったものすら再構成できるという点です。作中では、クオラが現実世界に物理的な肉体を持って再構成されたことが、その驚異的な技術の証拠となっています。

「そんなこと、現実にはありえない」と思うかもしれませんが、この設定こそが、続編への可能性やSFとしての夢を大きく広げてくれているのです。

そして2025年!続編「トロン:アレス』公開決定!!楽しみですね!!!

最後まで読んでいただきありがとうございます。今回の記事は以上となります。

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