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日本の時代劇でみんな大好きな忍者。
現在、いろんな作品で描かれる忍者ですが、その描かれ方に大きな影響を与えている作品があります。
今回、紹介するのは「カムイの剣」です。
※注意:この記事にはネタバレが多分に含まれています。作品をご覧になっていない方にはオススメできません。
作品概要
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『カムイの剣』(カムイのけん)は、矢野徹作の冒険時代劇小説。また、それを原作として1985年に制作、公開されたアニメーション映画。
当時にしては珍しく、人気俳優を声優に迎えるなどした大作。
その後の忍者やサムライなどの描き方を根本的に変えた影響の大きい作品です。
ざっくりあらすじ
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幕末。育ての母、姉を殺された次郎は村人に親殺しの濡れ衣を着せられ、村を追われる。公儀御庭番の頭目、天海に拾われた次郎は忍びとして育てられ、亡き実父の短刀を授けられ、父と己の出生の謎を解く探索の旅に出る。だが、託された日月螺鈿が施された短刀「カムイの剣」には海賊キャプテン・キッドにまつわる財宝の謎が隠されていたのだった。
wikipediaより引用
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その後の忍者の描き方に大きな影響を残す
多種多様な忍術の映像的な表現が素晴らしいです。
忍術だけじゃなく、全体の映像のクオリティが非常に高く、ダイナミックなアクションだけではなく、繊細な演技や表情もしっかりと描いています。
また、この数年前くらいに開発された入射光などの特殊効果ももちろん使用されていて、その当時のありとあらゆる映像技術の粋を結集して作られているのが分かります。
今、見ても全く古く感じないのはそのためなんですね。
その後のアクションに多大な影響
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三点着地とかスーパーヒーロー着地なんて呼ばれている着地する時のポーズはすでにこの時には日本の時代劇やアニメ、特撮では一般的になっています。
1999年映画「マトリックス」あたりから、海外のオタクを刺激するためにこのポーズを取り入れたアクションが目立ち始めます。
現在でもマーベル作品やDC作品などのヒーローたちがこのポーズを多用しています。
また、忍者は非常に素早く、高速で移動することが出来たと言われています。
そのために特殊な忍者ならではの走り方があったようです。
アニメや時代劇、特撮などで見られるのは前傾した上半身は固定した状態で足だけが高速で動いているように見える走り方です。
忍者走り(にんじゃばしり)とか、忍走り(しのびばしり)なんて呼ばれていて、「NARUTO」などにも大きく影響を残しています。
アイヌ文化を生き生きと描いています
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密命により本州からアイヌに渡った太郎左がアイヌの女性オヤルルと出会い、結ばれます。
その結果、誕生したのが主人公の次郎なんですね。
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次郎は太郎左に託された剣に仕込まれた地図などをたよりに蝦夷の地に足を踏み入れ、母親オヤルルと再会を果たします。
アイヌ文化やアイヌ人のものの考え方の片鱗が生き生きと描かれています。
「ゴールデンカムイ」が好きならこれも見ろ!!
地球を半周してアメリカへ
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この作品のすごいところは、海賊キャプテン・キッドの財宝を探すために次郎たちはアラスカ経由でアメリカに渡ります。
そこでは産業革命により、機関車が走り、アメリカの先住民を追い立て人種差別している日本とは全く違った社会ありました。
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彼らは銃を主な武器としていて早撃ちを競い合っていました。
さらに「トム・ソーヤーの冒険」や「ハックルベリー・フィンの冒険」などで知られる作家のマーク・トゥエインが登場したりします。
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次郎は早撃ちガンマンと対決します。早撃ちvs居合い抜きです。
この勝負の様子は後の実写映画「EAST MEETS WEST」でも行われます。
この映画は主演が次郎の声を担当した真田広之です。
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日本の歴史、
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日本はこの物語では幕末であり、次郎たちがアメリカから戻ると戊辰戦争が始まっていました。
次郎はこの戊辰戦争の最前線の地を宿敵である天海との決着の場にします。
忍の戦装束姿の天海と次郎が互いの技を存分にぶつけ合う、気合の入った、しかし緩急のある緊迫したシーンに仕上がっています。
決着が付き、生き残った次郎の前に現れるのが西郷隆盛でした。
次郎はその顔に天海の顔を重ねて見ます。
日本の体制は天海から西郷隆盛に、首のすげ替えが行われただけで本質は変わっていないことを悟っているんです。
だから次郎は勝利したと笑う事もなく、悲しげな視線を投げるのみなんですね。
くぅ~、しぶい!!
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カムイ無拍子とは
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精神統一により極限まで集中して相手の動きを把握・見切り、予備動作のない動作で気配を読ませずに急所を突く、一撃必殺の術。
「無拍子」とは動作をする前に出来る「起こり」をなくすことを言います。
剣などの戦いでは、強い者は微妙な「起こり」を敏感に察知して技を避けたり、技自体を封じたりします。
「起こり」が感じられなければ、いつどのタイミングで技が繰り出されたかも分からず、分かった時には急所を突かれているという事が起きます。
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音楽を宇崎竜童
竜童組が担当。太鼓や和楽器を組み込み、歌舞伎や狂言、神楽や祭りなどの掛け声や木遣りなどを演奏に取り入れた独自の音楽。
また、佐伊の村で二郎を「親殺し」と叫び大騒ぎする、お金婆さんを宇崎竜童が演じています。
いろんなものが混然一体となっている
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アニメ+時代劇+悲劇+大冒険+活劇+アクション+謎解きを角川風味でまとめた
めざめよ――――冒険心。
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主題歌:「カムイの剣」
「カムイの剣」作詞 阿木燿子 / 作曲 宇崎竜童 / 編曲 萩田光雄 / 唄 渡辺典子
甲賀忍者と伊賀忍者
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忍者は土地や里により、多様な流派または一族が存在していました。
その中で最も有名な忍者が、甲賀忍者と伊賀忍者でしょう。
甲賀忍者の有名人と言えば猿飛佐助ですが、彼は基本的には講談などのキャラクターとして産み出された人物です。モデルに関してはいくつか説があるようです。
実在した人物としては鵜飼孫六が有名です。
甲賀忍者は集団での術の運用が特徴です。
諜報活動などを得意とするほか、情報操作を行うために故意に噂を流したりします。
また詐術や毒などを用いて確実に目的を成し遂げていきます。
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一族の皆が一人の主君に忠義を尽くすのが甲賀忍者の特徴です。
対して、伊賀忍者で有名なのは服部半蔵(半蔵という名を代々継承する)や百地丹波など。
伊賀忍者は基本的に武術を極めて請負仕事をこなしながら、基本単独で行動します。
剣術や体術、潜入、暗殺、などを見込まれて依頼があれば報酬次第で、敵味方双方に忍者を派遣したりします。なので固定の主君に仕えることはないのが特徴です。
現代で言うところの猟兵派遣を行う会社に近いです。
直接影響を受けている作品
妖刀伝
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妖魔と呼ばれる化け物を相手に三振りの妖刀を手に戦う影たちの物語です。
獣兵衛忍風帖
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化け物ような忍術を使う連中を相手に戦う獣兵衛の冒険譚
NARUTO
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「まっすぐ自分の言葉は曲げねぇ…。それがオレの忍道だ」
バジリスク~甲賀忍法帖~
えげつない運命に翻弄されていく忍者たちの物語。
キルラキルのワンシーン
「鮮血無拍子」の元ネタは「カムイの剣」ですね~。
「キルラキル」では、主人公たちが着る、意思があり強力な力を有する制服「神衣(カムイ)」があります。
「神衣」と「カムイの剣」をかけて、必殺技も同じアクションにしたシーンとなっています。
是非ご覧になってください。
無料期間中であれば、無料視聴できますので是非お試しあれ。
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