いよいよ本日公開となる『DUNE/デューン 砂の惑星』。
個人的に非常に楽しみにしていまして、次の休みには早速鑑賞したいと思っています。
そこで、今回はこの映画の予習をしてみようかと思います。
以前、旧作について書いた記事も参考にしてください。
アトレイデス家とハルコンネン家の戦いの物語。
広大なスケールで展開されるお話なのでいろんな種族が出て来ますが、大枠は主人公ポールの父が公爵を務めるアトレイデス家とウラディミール・ハルコンネン男爵率いるハルコンネン家の戦いです。
この2家が何を争っているかというと、「メランジ」と言われる香辛料(スパイス)の宇宙唯一の生産地:惑星アラキス(通称:砂の惑星デューン)の管理権を奪い合っているわけです。
「メランジ」とは
なぜこの「メランジ」のために両家は血で血を洗うような戦いをしているのか?
それは「メランジ」は以下の3つのモノを人類にもたらしてくれる奇跡のスパイスだからです。
- 摂取した者の精神を拡張して、テレパシーや念動力など超能力を目覚めさせる。
- 寿命を延ばして、不老不死化する。
- 超光速ドライブのエネルギー源となる。(時空間を折り畳む事が出来るようになる)
これにより、全宇宙を自由に行き来して、超能力と長寿の超人の軍隊を持つことで圧倒的な「力」により実質全宇宙を支配下に置くことが出来るからです。
メランジを摂取すると、上記の力が目覚めるのですが、その証拠として目が青く光るようになります。
砂漠の民フレメン:スティル・スーツや音響兵器
外せないのが砂漠の民フレメンです。砂の惑星デューンはその名の通り惑星表面が完全に砂漠で覆われています。この星で暮らしていくには特殊な知恵と技術が必要になってきます。
スティルスーツは身体から排出される水分(汗、涙、呼気に含まれる水蒸気、尿など)を取り込んで濾過・再利用できるように作られたスーツです。
そして、ポールによってもたらされた彼らの武器のひとつ、音響兵器です。叫び声を増幅して衝撃波に変えて対象にぶつけるものです。
言葉によって威力や性質の異なる攻撃が出来るようになります。
彼らフレメンはデューンに住んでいるのですが、空気中に微妙に含まれるメランジを常に呼吸で取り入れているので、目が青く光っているのが特徴です。
超巨大なサンドワーム(砂虫)
もう、「DUNEと言えば砂虫!」というくらいのキービジュアルです。
恐らく旧作観た人で残った印象にこれを挙げる人が一番多いと思います。
デューンに生息する、体長が400メートルにもなる超巨大なミミズのような生物。
砂の上を歩くものの音を聞きつけて周囲の砂ごと直系数十メートルの口で飲み込んでしまう。
「ん?なんか聞いたことあるぞ」と思った方、その通りです、映画「トレマーズ」の元ネタはまさにこのサンドワームです。
この物語で結構、重要な存在です。
運命による支配(コントロール)
恐らく、このテーマは外せないものとなると思われます。
これはドゥニ・ヴィルヌーブ監督のテーマでもあります。
監督の作品には
- 運命があると知る
- 運命に抗おうとする
- 最終的には使命として受け入れる
というパターンが見て取れます。
そして「母親」を支配の象徴として描くことがあります。また母親自身も運命に支配されていて「使命」として「出産」するという風に描かれます。
ヴィルヌーブ監督作品の「ブレードランナー2049」では主人公「K」が出産し亡くなったレイチェルの亡骸を発見するところから始まります。
捜査の過程で自分がレイチェルとデッカードの「運命の子」かもしれない事が分かってきます。
職務を単純に全うするだけにしておこうとしますが好奇心に抗えなくなります。
結果として「運命の子」ではないのですが、自分の役割を受け入れて命を賭してデッカードを娘の元に送り届けます。
『DUNE/デューン 砂の惑星』 のストーリーも出生の秘密として「出産」と母親との関係性、そして運命という支配・コントロールなどが象徴的に描かれると思います。
この辺を意識しながら観るとちょっと深堀出来るんじゃないかなと。
映像技術の発達による迫力の世界観
旧作が公開されたのが1984年です。当時はすべての特殊効果の技術は手作りで行われていました。
CGどころかやっとビデオ合成(オプチカル合成)が扱えるようになったくらいの時代です。
そこから比べれば飛躍的な発達があります。
現在の特殊効果を使って壮大な世界観をどこまで表現できるのか?というところも見所だと思います。
そのために敢えて旧作を観ておくのもいいかもしれません。
ちなみに旧作はU-NEXTで見放題配信中です。
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話題になる最大の理由:「ホドロフスキーのDUNE」
旧作の記事でも紹介したんですが、話題になる原因のひとつで最も大きいのは「ホドロフスキーのDUNE」でしょう。
これは莫大な製作費を投じて各界の大物を呼んで製作しようとした上映時間10時間にも及ぶ企画でした。
製作費があまりにも莫大すぎたために計画が頓挫してしまったので、完全に幻となっていましましたが。
ただ、この作品に参加する人々は例えば、芸術家サルバドール・ダリだったり、「エイリアン」で有名になった作家H・Rギーガーや「スターウォーズ」や「エイリアン」で特殊効果や脚本を手掛けたダン・オバノンやミュージシャンからピンク・フロイド、ミック・ジャガーなど錚々たるメンバーでした。
ちなみに「ホドロフスキーのDUNE」はドキュメンタリー映画となっています。
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つまり間違いなく、映画界に多大な影響を残したのが「ホドロフスキーのDUNE」であることは間違いありません。
だからこそ、今回のリメイクにはSF好きの熱い視線が注がれることになっているんです。
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