【映画を楽しむコツ】vol.22 「マトリックス レザレクションズ」【予習記事】「マトリックス」シリーズ編 改訂版【予備知識】

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今回、紹介するのは映画「マトリックス」シリーズです。

この映画はイケメン俳優キアヌ・リーヴス主演のカンフーアクション、ガンアクション、カーチェイス、武器、メカ、CG、とてんこ盛りです!

大好きなSF映画でしかも4作目のニュースがあります。4作目が公開になる前にここで紹介せねば!!(謎の使命感!)

よかったら予習して行ってください!

◆『マトリックス』第4作は奇妙で野心的な映画 ─ テスト試写参加者「賛否両論となるでしょう」 https://theriver.jp/matrix4-test-screening/

◆『マトリックス4』モーフィアスの登場をローレンス・フィッシュバーンが再否定 ─ 登場しない理由、「監督に聞いたら答えてくれる」 https://theriver.jp/matrix4-fishburn-deny-again/

以下、加筆分(9/11)——————-

いよいよ公式で「マトリックス レザレクションズ」の予告編が公開され、12月公開が決定致しました。(9月9日現在)

◆映画『マトリックス レザレクションズ』オフィシャルサイト12月公開

映画『マトリックス レザレクションズ』公式サイト|プレミア配信中!4.20ブルーレイ&DVDリリース
映画『マトリックス レザレクションズ』オフィシャルサイト。プレミア配信中!4.20ブルーレイ&DVDリリース。真実の先を知る覚悟はあるか?主演キアヌ・リーブス、空前の社会現象を巻き起こしたアクション超大作の新章!

※注意!:ネタバレがもちろんあります。絶対に作品をご覧になっていない方はこの記事を読まないでください!。この記事によるいかなる損害も補償できません!

作品概要

1999年公開、ウォシャウスキー姉妹監督作品(当時は「ウォシャウスキー兄弟」という表記だった)。

SF作品でその中でもサイバーパンク的世界観を描きながらデジタルの世界と融合し、しかも現実世界との境界を曖昧にする驚愕の作品でした。

主演はご存じ、キアヌ・リーブズ。ヒロインはキャリー・アン・モス。キアヌ以外の俳優さんはこの作品で目が出た人が多いです。

ざっくりあらすじ

マトリックス

主人公アンダーソン(通称ネオ)は夜な夜なハッキングして盗んだデータを売って稼いでいた。

ハッカー仲間の伝説のモーフィアスからの接触があり、衝撃の真実を知らされる。

それは現実だと思っていたこの世界は仮想現実であり、地球人類は機械(マシン)たちに追いやられ、ごく少数が地下都市で生き永らえていたというものだった。

モーフィアスたちとのレジスタンスに加わり戦いに身を投じていく。

そしてエージェント・スミスとの死闘の中、ついに救世主として覚醒する。

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凄腕ハッカーのネオは、最近”起きてもまだ夢を見ているような感覚”に悩まされていた。そんなある日、自宅のコンピュータ画面に、不思議なメッセージが届く…。正体不明の美女トリニティーに導かれて、ネオはモーフィアスという男と出会う。そこで見せられた...

マトリックス リローデッド

覚醒したネオはマトリックス内では文字通りスーパーマン並みに強力なパワーを発揮できるようになっていた。

またエージェント・スミスはマトリックスからの繋がりから独立して、自己増殖する能力を得る。

しかしネオたちは戦いを有利に進めるためにはマトリックスの設計者(アーキテクト)と対峙しなければならないが、彼に会うための扉を開けることが出来る唯一のプログラムのキーメーカーを情報を統括するプログラムのメロビンジアンが捕えていた。

なんとかキーメーカーをメロビンジアンの元から救出したが、増殖能力を得たスミスに邪魔される。

キーメーカーの気転により、アーキテクトと対峙するネオ。トリニティーの命か、ザイオンの生き残りか迫られるが、その両方を選択する。

スミスは現実世界に出る方法を見つけ、ベインになりすましハンマー号に。

瀕死のトリニティーを奇跡的な力で救い、急ぎザイオンへ戻る途中でセンチネルに襲われるも、現実世界なのにネオは手をかざすだけでセンチネルを機能不全に追い込みそのまま意識を失ってします。

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預言が本当なら、戦いのない未来が来る。だから戦える。だからこそ死ねるのだ。3部作第2章-ついに『マトリックス』の秘密が明らかとなる。 Rating PG12 (C) 2003 Warner Bros. Entertainment Inc. ...

マトリックス レボリューションズ

接続なしにマトリクス内の特殊な空間、トレインマンの空間に閉じ込められているネオをトリニティーが救い出す。

一方、ザイオンには機械(マシン)たちの軍が大挙して押し寄せてきていた。

迎え撃つザイオンの人々との激しい戦闘が繰り広げられる。

ネオは根源(ソース)へと赴き、機械(マシン)たちとの決着をつけるためにトリニティーと旅立つ。

モーフィアスたちはザイオンへと急行する。何とか間に合いEMPでその場のすべての機械(マシン)たちを行動不能に。

ネオたちは激しい攻撃を何とかかわしてマシンシティーになんとか辿り着くが、トリニティーがなくなってしまう。

ネオは機械の神デウスエクスマキナと話し、増殖して手に負えなくなったスミスを倒す代わりに人間との平和的な共存を提案。

スミスとの最後の決戦へ。

ネオはスミスに負けてしまいスミスに取り込まれてしまう。

しかしデウスエクスマキナによる駆除プログラムがネオを通してスミスに流れ込み、すべてのスミスは消滅。

マトリックスとザイオンに平和が。

死んでしまったネオの遺体はデウスエクスマキナが静かに取り込んでいった。

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ネオ、トリニティー、モーフィアスらはマシンとの壮絶な戦いの中で、人類の勝利と滅亡の瀬戸際に立たされていた。ネオは人類がいまだかつて踏み入れたことのない領域=マシン・シティーの心臓部に入り込む。そして1秒毎にパワーを増し、マシンにさえも制御不...

基本世界観

「マトリックス」の基本世界観は、「今あなたがいる、その現実は本当に現実?」という疑問を投げかけるためのものです。

主人公ネオはサラリーマンをしながら夜な夜なハッキングを行い盗んだデータを売っていました。なんだか目覚めているのに夢を見ているような現実感がない時があって気にしています。

そしてモーフィアスによってすべては「マトリックス=仮想現実世界の中の出来事」で、現実は別にある事を知らされショックの内に現実世界で目覚めます。

「現実」とは脳内での電気刺激によって起こる認識の事で、脳内の電気信号を人工的に作ってしまえば本物の体験と違わないほどになり、「現実」と区別は付けられなくなります。

映画では現実世界は機械(マシン)たちが人類を電池(エネルギー源)として栽培する代わりにマトリックスに接続してその中で人生を送っていると思わせている事になっています。

また少数ですが現実世界で生き残り地下深くにザイオンという都市を作って隠れ住んでいる人類がいます。

機械(マシン)たちは彼らを異物と認識して抹殺対象にしています。

設定でその昔、人類に反旗を翻した機械(マシン)たちと戦争になったという経緯があります。

マシンたちのエネルギー源を断つために人類は地球大気上に分厚い暗黒雲の層を作って太陽光を遮断してしまいます。

この辺りはアニメ作品の「アニマトリックス」で語られています。日本のアニメ監督たちがそれぞれの「マトリックス」世界の解釈を映像化しています。

Bitly

マトリックス世界を深く理解したい方は一度観る事をおすすめいたします。

2022年8/29(月)現在、U-NEXTにて見放題配信中。Amazonプライムビデオで有料レンタルがございます。

コンピュータの中という一番、神を除外した世界。

複数の作品がありますが、ひとつのシリーズ作品として扱わせていただきます。

そも、映画においてコンピュータの中の世界、最近では「仮想世界」とか「仮想現実」と呼ばれるものをここまで世界規模に置き換えた設定の作品は当時初めてでした。

日本のアニメで「メガゾーン23」が【実は世界はひとつの宇宙船だった】という衝撃以来のモノでした。もちろんコンピュータの中の世界を描いた作品としては「トロン」などの作品くらいしかありませんでした。

しかも「現実世界は実はコンピュータに見せられている、夢幻だった!!」という衝撃を与える作品は少ないです。


もちろん神はこの世界には存在しないのですが、マトリックス内ではコンピュータ(劇中では”マシン”)がいわゆる神で世界を構築しています。

しかも、神のような振る舞いをみせます。

だから現実が他に存在することを知っているネオやモーフィアスたちはマトリックス内では「心を解き放て」ばビルを飛び越え、空を飛び、死をも超越します。

コンピュータを熟知したハッカーだから出来る芸当なのだという表現なんですが、「神を超えていくことが出来る」といういわゆる「神殺し」の物語表現でもあります。

いろんな隠喩

さて、この作品は何が面白いのかというと、一言で言えば「パロディ」が多いところです。
例えば主人公ネオたちにせよ、エージェントにせよ、黒ずくめの恰好でいますがこれは完全に「メン・イン・ブラック」です。

UFO絡みの話題に必ず登場する黒ずくめの謎の男たち。世界の裏がわでの攻防を描いています。しかも「リローデッド」以降は幽霊も実はプログラムたちのマトリックス内での特殊能力の事だったと判明しています。

そして「預言者=オラクル」や「設計者=アーキテクト」などもプログラムなのですが、いわゆる神々の一人として描かれます。

面白いのはキリスト教圏のアメリカにおいて唯一神としての神ではなく、多神教的な神々として描かれているところです。

その他にも主人公のネオという名前です。ネオのファイルフォルダに記載されていた文字は「1」つまり「The one」「ONE」を並び替えれば「NEO」となります。

なぜアナグラムとなっているかと言えばマトリックスの世界は暗号化されているからです。

アナグラムという暗号で名前と立場や性質が表されているんですね。

「The one」=救世主という意味ですから、「ネオ」=救世主という事なんです。

人生の違和感と性の違和感

監督であるウォシャウスキー姉妹について。彼女たちは元々男性で公開当時は(ウォシャウスキー兄弟)という表記でした。

これはその後二人ともにLGBTQであるとカミングアウトして、女性として人生を送るようになったので、現在は「ウォシャウスキー姉妹」という表記になっています。

つまり彼らは元々自分の内に違和感を感じていたという事です。

「違和感を感じる人生からの解放」

ネオは夢なのか現実なのかという違和感を常に感じている人生から、現実世界に目覚めさせられ救世主としての自分を解放することになります。

監督のふたりも「違和感のある自分の性」から解放する事が出来たという事でしょう。

だからこそ、ネオとトリニティはかなり中性的に描かれます。

少女アリスのようにザイオンに導かれるネオ、姫を守る王子のようにキスをするトリニティなどユニセックスなのもこの作品の特徴のひとつと言えるのでしょう。

メカに対するオタクのロマン!!

それから、雑な物言いになってしまいますが、”マシン”たちの兵器のドリルについて。

「ドリルはロマン」です。ドリルについて男性器のメタファーだとかいろいろ言う人がいますが、力を表すという意味において「ドリルはロマン」なのです!!それ以外の何物でもありません。

ロマン溢れるものを映画「鉄男」のように男性器に見立てて扱ったという事はあります。が、逆なんです!ロマンが先です!!(笑)

他にもいろんな隠喩があります。探しながら見返してみるのも大変楽しいと思います。

アクションについて

その後の映画に多大な影響を与えた「マトリックス」ですが、その中でも目を引くのがアクションです。

アクション指導にユエン・ウーピンを迎えて作られたアクション。

カンフー、ガンアクション、バレットタイムなど、その他にもたくさんのすごいシーンがあります。

主だった俳優たちは撮影前に4か月間の肉体改造と武術訓練を行って撮影に挑んだそうです。

それまではダイエットしたりその逆にわざと太ったりで見た目の印象を作ってから演技に臨む俳優が一部話題になるくらいでした。

今でこそ俳優が肉体改造して撮影に臨むのが当たり前になっています。

しかし当時はそんなことはなかったので全く新しい手法として考案されて実際に多大な効果が得られたわけです。

カンフー、ワイヤー、CG合成などをミックスしたキレのある、ダイナミックなアクションが本当に素晴らしいです。

デジタルとアナログの融合

この映画は映像的にCGの使い方に革命を起こしたともいわれています。

しかし、CGを濫用したわけでは決してありません

むしろ、「これCGでしょ?」って思う処はアナログで撮影されている事が多いそうです。

代表的なのが「レボリューションズ」のネオ対スミスのシーンで、増殖したスミスが整列している中、二人の戦いが始まるというところ。

整列してる増殖したスミスはCGではなく、特殊メイクでスミス顔になった俳優と絵に描いた看板のようなものを使って撮影したそうです。

スロー再生などでよく観てみると、確かにスミスの顔がひとりひとり違っているのがわかります。

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グリーンの暗号文字について

「マトリックス」と言えば、冒頭に画面を無数の文字が上から下に流れ落ちていくグリーンのコーディング画面が印象的ですが、これは実はお寿司の作り方をスキャンしたものなんです。

サイモン・ホワイトリーというスタッフの奥方が日本人で彼女の日本語のレシピ本をスキャンしてVFXとして利用したものなのだそうです(笑)

そして、映画全体がグリーンぽい色調に統一されているのですが、これは昔のパソコンが画面にライムグリーンの文字を表示させていたことと、ライムグリーンの色の意味が「不吉」を表すのだそうです。

確かに「レボリューションズ」でネオとスミスの対決が終わった後のマトリックスが修復されていく映像は色調がグリーンではなくなっています。「不吉」なものから解放されたという意味なのでしょう。

オラクル

予言者オラクル役グロリア・フォスターは「リローデッド」撮影後に亡くなってしまいました。

なので、「レボリューションズ」ではメアリー・アリスが務める事に。

登場する時に「力を使い果たして、前の姿はなくなってしまった」と説明しています。

1999年は「世紀末」という特別なタイミングだった。

1980年代から「ノストラダムスの大予言」なるものがありました。

この映画が公開された年は予言の最後が「1999年7の月に魔の大王が落ちてくる」という予言で、世紀末という事もあり、「世界滅亡」を意味するとまことしやかに噂されている年でした。

しかし、映画的には実はすでに世界は滅亡して機械(マシン)たちに支配されてしまった後の世界なのだというのが主人公ネオの視点で語られ発覚するという演出でした。

つまり「あなたが認識している現実はマトリックスという仮想現実に過ぎない」という衝撃を与える演出になっているわけです。

つまり1999年にリアルタイムで観た人が受ける衝撃は、以降に観た人の比ではない衝撃がそこにはありました。

劇場で公開されている時に鑑賞するというのは、映像演出以外の演出も同時に味わえるという好例と言えると思います。

やっぱり映画は劇場で鑑賞するのが一番だと思います。

そういう事もあり、次回作の「マトリックス レザレクションズ」はぜひスクリーンで観たいと思っています。

20余年たって、今の現実世界と「マトリックス」世界のあの時の衝撃をまた再び受けることが出来るのか?もしくはそれ以上の感動を受ける事が出来るのか?

ものすごく楽しみです。

セットがすごい!!

「マトリックス リローデッド」において、高速道路をカーチェイスやバイクで疾走するシーンがあります。

この高速道路、実は広大で巨大なセットです。

実際の高速道路を貸し切りにした場合、撮影の度に車をスタート位置に配置するのに莫大な時間がかかってしまうという事で、退去して使用されなくなった、軍事基地に3億円ほどかけて、実に2.5Kmもの高速道路のセットを作り出してしまいました。

撮影後は誰も使用することがなかったので、すべてを解体し、プラスティック、木材、金属類とメキシコの低所得層向け住宅の材料として供出されました。

こうして全材料のうちの97%は再利用されたという事です。

なんちゅう、スケールなんでしょうね(笑)

グッズ展開

グッズ展開も非常に話題になりました。主演キアヌ・リーヴスやその他のキャラが本編内で身に着けているサングラスやコートを始めとするファッションや小物が世界的にも爆売れしました。

当時、街中で真っ黒なサングラスにコートの恰好した人、たまにいましたよね。

そして、自分も「欲しい!!」と思っていたのが、携帯電話です。

話題になったのは1作目に登場したNOKIA社製のスライド式の携帯ですが、自分が欲しかったのは2作目以降の韓国Samsung社製SPH-N270でしたね。これホントかっこよかったな。

新作「マトリックス レザレクションズ」について

以前のモーフィアス役のローレンス・フィッシバーンは出演しない事が分かっています。でも予告編には赤いカプセルと青いカプセルを持った人物が出て来てネオに赤いカプセルを勧めているように見えます。彼はモーフィアス?なんでしょうか?

アクションに関しては「マトリックス」シリーズ独特のアクションを引き継いでいる様子。さらに新しくダイナミックなアクションがあるのか、ちょっと楽しみですね。

ウォシャウスキー姉妹についてはラナ・ウォシャウスキーだけが名前が出て来ます。妹のリリーは「続編は新しい物語ではない。もう一度同じことをすることに魅力を感じられない」という事で参加していないんだそうです。

まとめ

他にもたくさんの語れる部分がある「マトリックス」シリーズ。

NOKIAの携帯でマトリックスモデルが発売されました(日本では発売されなかった(´;ω;`)が)。

サングラスやコートなどの衣装は映画「ヘルレイザー」以降のボンデージファッションからの影響もあり、多種な素材(基本的には格安の素材)を使用していたり、デザインも豊富です。

新しく斬新な映像やアクションなどの表現方法も世界を驚かせました。

いろんな世界に影響を与えた作品です。見返してみると本当に面白いです。

ちなみに2021年10月現在、「マトリックス」「マトリックス リローデッド」「マトリックス レボリューションズ」の3作品はU-NEXTにて見放題配信されています。

おまけ

©Warner Bros. Entertainment Inc/1999

ネブカドネザル号のクルーのひとり、マウスがシミュレーションの中で出てくる非常に印象的な「赤いドレスの女」を紹介するシーンがあります。

この「赤いドレスの女」を演じているフィオナ・ジョンソンはなんと当時15歳!!!

10代とは思えないほどのダイナマイト・セクシー(死語)です。

というのを踏まえて出てくるシーンなどを見ると、20~30代の大の大人が、15歳の少女を見て興奮しているという、何やら危ない感じがしてしまいます。

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