【映画を楽しむコツ】vol.141「好きなSF小説作品」編

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SF映画を楽しむためにSF小説も読んでおくとよろしいと思います。

SFにおけるお約束であったり、最新科学をどう物語に落とし込んでいるのかなど非常に楽しいです。

「こんなのあり得ない!」と否定するのは簡単ですが、「もしも」を楽しむことが出来たらより人生に彩りが出ることでしょう。

ここでは電八的に好きな作品を6作品ご紹介致します。

電八的に好きなSF小説6選

「万物理論」グレッグ・イーガン

【第36回星雲賞受賞】

2055年、すべての自然法則を包み込む単一の理論――“万物理論”が完成寸前に迫っていた。国際理論物理学会の席上で3人の学者がそれぞれ異なる理論を発表する予定だが、正しい理論はそのうちひとつだけ。科学系の超ハイテクな映像ジャーナリストである主人公アンドルーは、3人のうち最も若い女性学者を中心にこの万物理論の番組を製作することになったが……。学会周辺にはカルト集団が出没し、さらに世界には謎の疫病が蔓延しつつあった。『宇宙消失』で年間ベスト1を獲得し、短篇で3年連続星雲賞受賞を果たした、現役最高のハードSF作家が贈る傑作! 訳者あとがき=山岸真

Amazonより引用

グレッグ・イーガンという作家のすごいところはハードSFを描くのですが、科学最大の命題である「宇宙とは何か」とかそういった事にある種の「答え」を作品中で提示してしまうところです。

この作品もそんな作品のひとつで、読みごたえがあります。

「ブライトノミコン-リズラのはやめちゃな1年間-」ロバート・ランキン

二日前のことだ。ぼくは死んだ。助けてくれたのはミスター・ルーン。神秘の探偵、麻薬愛好家、宇宙刑事、男の中の男、オカリナに新たな力を与えし者だ。記憶をなくしたぼくは、とりあえず彼が手がける事件の記録者となるべく血の契約をかわした。それがこの奇天烈な体験のはじまりだった。ブライトンをめぐる12のヘンテコな事件に潜む恐るべき(!)陰謀。個性炸裂、面白冒険譚。

「BOOK」データベースより

正直、何も考えずに独特のギャグセンスに笑っておくことをお勧めいたします。

この作品は主人公のリズラが細かいことをいろいろと考えている間にミスター・ルーンがすべてを笑い飛ばしてしまうという感じの作品になっています。

「ヴァーチャル・ライト」ウィリアム・ギブスン

西暦2005年、大地震に見舞われたサンフランシスコのベイ・ブリッジは無数のホームレスたちに占拠され、人々はエイズ治療の秘儀を肉体に秘めた救世主を崇拝していた。VLを盗み追い回される女情報配達人シェヴェット、それを追う元警官ライデル、倒壊した橋で赤瀬川原平の「超芸術トマソン」を研究する人類学者・山崎…。近未来の都市風景を透視し、最新テクノロジーの行く末を予言しつつ、そこにうごめく人間達のドラマを見事に描ききった、待望の最新長編。

BOOK」データベースより

ウイリアム・ギブスンは「サイバーパンク運動」の生みの親と言われている作家です。(本人は嫌がっていますが。)

その雰囲気を楽しむのにむいている作品です。

有名作の「ニューロマンサー」もいいのですが、こちらの方が分かりやすくとっつきやすいと思います。

「重力が衰えるとき」ジョージ・アレック・エフィンジャー

アラブの犯罪都市ブーダイーンで探偵仕事を営むマリードは、ある日ロシア人の男から行方不明の息子の捜索を依頼される。だがその矢先、依頼人が目の前で殺されてしまった! しかもなじみの性転換娼婦の失踪をきっかけに、周囲では続々と不穏な事件が。街の顔役の圧力、脳を改造した正体不明の敵……マリードは今日もクスリ片手に街を疾走する。近未来イスラム世界で展開するサイバーパンクSF×ハードボイルドミステリ。

Amazonより引用

脳に配線手術を施して、ソケットにソフトを差し込んで人格を変えたり、必要な記憶を得たりとなかなか独特なSFになっています。

雰囲気もアラブ社会を反映しているので、他とは違ったSFハードボイルド探偵モノが楽しめます。

大量のコーヒーとオリジナルの酒ジン&ビンガラと暴力の世界。

また、麻宮騎亜のマンガ「コンパイラ」シリーズの直接のモチーフになっています。

「宇宙消失」グレッグ・イーガン

2034年、地球の夜空から星々が消えた。正体不明の暗黒の球体が太陽系を包みこんだのだ。世界を恐慌が襲った。この球体について様々な仮説が乱れ飛ぶが、決着のつかないまま、33年が過ぎた…。ある日、元警察官ニックは、病院から消えた若い女性の捜索依頼を受ける。だがそれが、人類を震撼させる量子論的真実につながろうとは!ナノテクと量子論が織りなす、戦慄のハードSF。

「BOOK」データベースより

グレッグ・イーガン作品。

何よりも「量子力学的な多世界解釈」を感覚的に理解するのにいい作品だと思います。

本当にすごいこと考えつくなぁ~と感心してしまいました。

「レンズマンシリーズ①銀河パトロール隊」E・E・スミス

銀河系に跳梁する正体不明の宇宙海賊ボスコーン。超兵器を操り襲撃を繰り返す彼らに立ち向かうは、銀河文明を守るパトロール隊とその精鋭、レンズマンである。新人レンズマン、キムボール・キニスンは決戦に赴くべく、新兵器“Q砲”を搭載した最新鋭艦〈ブリタニア〉号で出撃する!横溢する超科学アイデアと銀河系さえ瞬時に越える壮大なスケール。スペース・オペラの金字塔を完全新訳版で贈る!

Amazonより引用

SFには「宇宙叙事詩(スペースオペラ)」というジャンルがあります。

これは簡単に言うとアメリカの「西部劇」の荒野を宇宙に、カウボーイをスペースパトロールに、馬や馬車を宇宙船に銃をレーザーガンやレーザーソードに、変えれば成立する物語と言われています。

その中でもこの「レンズマン」シリーズはスペースオペラの金字塔と言われる作品で、「スターウォーズ」にも大きな影響を与えています。

最後まで読んでいただきありがとうございます。今回の記事は以上となります。

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