【映画を楽しむコツ】vol.162 「踊る大捜査線」シリーズ編【ドラマ】【スピンオフ】

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日本において大人気で長く続いた「踊る」シリーズ。

劇場版はいまだに日本における実写映画での興行収入第1位です。

作品概要

1997年からフジテレビ系列で放送された日本の刑事ドラマシリーズ。

それまでの「刑事もの」のような銃撃戦やカーチェイスなどの派手なアクションを出来るだけ排し、サラリーマン的な警察組織内部の軋轢や業務上の苦労話などがドラマとして革新的に描かれて話題になりました。

ドラマの大ヒットを受けて、ドラマSP化・劇場版化されます。

劇場版『踊る大捜査線 THE MOVIE 湾岸署史上最悪の3日間!』では日本において実写映画での興行収入第1位となり、現在に至るまで超える作品はないです。

大ヒット大人気作品となり、さらにスピンオフドラマ、スピンオフ映画とどんどん共有した世界観の中で派生させていき、巨大シリーズとなりました。

ざっくりあらすじ

臨海副都心台場にある湾岸警察署を舞台に、事件の謎解きだけでなく捜査する刑事たちの人間模様や階級社会で生きるサラリーマンとしての姿を描いた刑事ドラマ

Filmarksより引用

刑事ドラマ初のリアル路線

刑事ドラマでは初めてのことが多かったことが「踊る」シリーズ大ヒットのひとつの大きな要因と言えると思います。

まず、「警視庁のメンツと所轄のメンツ」をメインのテーマに据えて、サラリーマン的な警察官たちを描いています。

ドラマ内では警視庁を「ホンテン」と呼び、「ホンテン」と「所轄」の軋轢が描かれ、「刑事」は「デカ」ではなく「捜査員」と呼ばれ、加害者や犯人を「ホシ」ではなく「被疑者」と呼んでいます。

また、警察組織の厳格なキャリア制度の問題、官僚主義の問題、縦割り行政の問題、民事不介入の問題なども描き、警察内部の階級制度や法的な問題などがリアルに描かれました。

日本実写映画興行収入第一位!

パロディ!がすごい

たくさんの作品へのオマージュやパロディに溢れています。

「映画やドラマなどいろんな作品が大好きな人が作ったんだな~」としみじみ思ってしまいます。

間違いなくいわゆる「オタク」が作っているのが伝わってきます。

スリーアミーゴズ

いぶし銀の三人組。

もっとも有名なセリフ

「踊る」シリーズでもっとも有名なセリフは

「事件は会議室で起きてるんじゃない!現場で起きてるんだ!」

という『踊る大捜査線 THE MOVIE 湾岸署史上最悪の3日間!』での織田裕二扮する主人公青島のセリフです。

また織田裕二が出演した参天製薬の目薬サンテFXのCMがウケて「キタ―――!!」というのも流行ります。

これ以降、織田裕二の物まねはこのふたつのセリフを必ず言うようになりました。

さらにアンタッチャブルのザキヤマはこれをパクったうえで茶化して「くるぅ~~」を逆輸入的に定着させました。

個性的で魅力あふれる脇役

「スピンオフ」を定着させた

数多くのスピンオフ作品が存在する「踊る」シリーズ。

恐らく、日本において「スピンオフ」という言葉を定着させた作品群でもあります。

「踊る」以前では「スピンオフ」という言葉はあったかもしれませんが、一般的には全く使われていませんでした。

そもそも「スピンオフ」ってなんなのか?

ビジネス用語なんですかね?

ググってみると以下のように書かれていました。

  • 企業が特定の部門を分離して新会社として独立させること。 英語表記「Spin-off」の日本語読みで、広義では「Spin-out」(スピンアウト)も同義です。 スピンオフは元の企業から出資などを受けて独立する場合を指し、独立後も資本関係が継続するのが特徴です。
  • 派生的に生じることや派生により生じた物、副産物などをさす。転じて各分野における特定の派生現象や派生物をさす。
Googleより引用

「踊る」シリーズ・オススメの見る順番

全部で19作品ある「踊る」シリーズ。

やはり公開順に見ていくのがおススメとなります。

TVドラマ『踊る大捜査線』(1997)
ドラマSP『踊る大捜査線 歳末特別警戒スペシャル』
ドラマSP『踊る大捜査線 湾岸所婦警物語 初夏の交通安全スペシャル』(1998)
ドラマSP『踊る大捜査線 秋の犯罪撲滅スペシャル』
スピンオフ『深夜も踊る大捜査線 湾岸署史上最悪の3人』(1998)
映画『踊る大捜査線 THE MOVIE 湾岸署史上最悪の3日間!』(1998)
スピンオフ『深夜も踊る大捜査線』(1998)
スピンオフ『深夜も踊る大捜査線2』(2003)
映画『踊る大捜査線 THE MOVIE2 レインボーブリッジを封鎖せよ!』(2003)
スピンオフ映画『交渉人 真下正義』(2005)
スピンオフ映画『容疑者 室井慎次』(2005)
スピンオフ『逃亡者 木島丈一郎』(2005)
スピンオフ『弁護士 灰島秀樹』(2006)
スピンオフ『警護官 内田晋三』(2007)
スピンオフ『深夜も踊る大捜査線3』(2010)
映画『踊る大捜査線 THE MOVIE3 ヤツらを解放せよ!』
ドラマSP『踊る大捜査線 THE LAST TVサラリーマン刑事と最後の難事件』(2012)
スピンオフ『深夜も踊る大捜査線 THE FINAL』
映画『踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望』(2012)

しかし、全部はなかなか大変だという事であれば、最初のTVシリーズと劇場版だけ見れば全体の世界観を理解できるはずです。

細かい部分が気になったら、対応するドラマSPやスピンオフドラマで知識補強するような感じが無理がなくていいと思います。

小泉今日子の怪演

「羊たちの沈黙」のレクター博士をオマージュしたような非常に危険なサイコパスの役を小泉今日子が演じています。

あまりにも強烈な印象を残す怪演が光り、一度ならず再登場します。

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