映画やコンサートなどを楽しむのに、新鮮な驚きを大切にしたいからということで、なるべく事前情報を入れないようにしている方も多いと思います。
楽しみにしている映画やコンサートほど、その傾向は強いのかもしれません。
しかし、重要な展開の部分や、重要なシーンなどについて人が話していたりするのを耳にしてしまうこともあります。
残念なことではあります。そこで今回はこの「ネタバレ」について考えてみたいと思います。
「ネタバレ」とは
まず、「ネタバレ」について。そもそもネタバレって何なのか。
ネタバレとは、作品(小説、劇、テレビ番組、映画、漫画、ゲームなど)の内容のうちの、物語上の仕掛けや結末といった重要な部分を暴露してしまうこと。またはその情報のこと。物語性のある内容以外にも、生中継ではないスポーツの勝敗などが意図せず露見してしまうことに対して用いられることがある。
Wikipediaより引用
以上のようなこととして世の中には認識されています。
残念な行為には違いない
人間の記憶は自由に記録・削除・編集などは出来ません。一度、記憶に残ったものは消すという訳にはいかないんですよね。
だからこそ、ネタバレされてしうまうと「新鮮な驚き」を奪われたような残念な気持ちになってしまう事ってあります。
これから映画館で見ようと思って時間待ちをしていると、映画館などのロビーで観終わって出てきたお客さんが大声で展開について話していたりすると、本当に残念な気持ちになってしまいます。
ネタバレされたくない人、知りたくない人に対しての配慮がないんですよね。
その人たちに何かいう訳ではないですが、「マナーがなってないな~」と思ってしまいます。
電八的には出来るだけネタバレはしてほしくはないです。
「言わぬが花」という大人な態度
現在、一般的に「ネタバレしないのがマナー」として定着はしています。
ただ、マナーって人に押し付けるものではありません。
マナー(英語: manner)とは、人と人との関わりで当然その場面でしかるべきとされる行儀・作法のことを指す。これは自分一人のとき、他に見ている人が誰も居ない場合でもそれを守ることが望ましい価値観である。
Wikipediaより引用
「望ましい価値観」なのであってルールなのではありません。
あくまでもルールとして押し付けないのがスマートという訳です。
「言わぬが花」という大人な態度こそが配慮に溢れ、スマートな対応なのだと思います。
科学的には・・・
一般的に、ネタバレはこれから作品を鑑賞しようとしている人の楽しみを奪い、作品の魅力を台無しにしてしまうものであると考えられている。
ところがこの考えに反する研究結果もある。2011年にカリフォルニア州立大学心理学部が学生30人を対象に行った実験では、これから読む推理小説の結末を知らされずに読んだ読者よりも、結末に関するネタバレを知らされていた読者の方が、作品を楽しめたという評価が高くなるという結果が得られた。研究者はこの実験結果を、あらかじめ結末を知ることによって作品のプロットや散りばめられた伏線に対する理解が深まり、その結果として自分が理解しやすい内容を好ましく感じる脳の作用が反映された結果だと推測している。
Wikipediaより引用
決して、作品の魅力を台無しにしてしまうというものではないというのが、実験で確かめられています。
料理のレシピを聞いたら、その料理の味が台無しになってしまうという訳ではないのと同様にネタバレしたからと言って目くじら立てる程のことではないというのが言えます。
注意喚起とネタバレのジレンマ
以下、ネタバレがあります。ご注意ください!!
昨今はコンプライアンス重視というのもあり、作品によっては事前に注意喚起を促す必要ありと判断される作品などもあります。
例えばホラー映画などで「この作品には気分を害される可能性がある映像が含まれています」などの注意喚起がされるようになっています。
そこで、大きな事故や災害に遭われた方のトラウマに触れてしまう可能性のある作品にも注意喚起のメッセージが出されるようになりました。
2022年11月11日(金)公開の「すずめの戸締まり」が公式Twitterでメッセージを発表したのが話題になっています。
ここでいう「地震描写」は3.11東北大震災を想起させるものです。
やはり以下の動画のように気にされる方やトラウマに触れてしまう被災者の方などには注意喚起は必要ではあったのだと思います。
しかし、この注意喚起を「ネタバレ」だと断じる人々がいるというのも悲しい現実です。
先ほども書きましたが、科学的には作品の魅力が台無しになるどころか、より魅力を増すのですから、「ネタバレだ!」と責め立てる必要は全くないと思います。
むしろ、この作品については事前の注意喚起が絶対的に必要だと思います。
ネタバレによりチケット購入促進
ネタバレにより、逆に良くなる部分というのもあるようです。
基本的にネットが社会に浸透して、情報がオープンになっている現在。
せっかく劇場やコンサート会場などに足を運ぶのだから、むしろ「ネタバレ」している情報にアクセスしてしっかり予習をしていく人もいるようです。
また、あらかじめ見たいシーンがあるか、聞きたい曲があるかなど確認して、あればチケットを購入するという人も一定数存在する様子。
ネタバレを忌避することで、逆に作品のヒットのチャンスが失われている可能性もあります。“ネタバレ禁止”が厳しければ厳しいほどユーザーの“知る機会”が削られていると言えるからです。
だからネタバレすることによりむしろチケット購入を促進する効果がるようです。
結局、「ネタバレされる」のではなく、ユーザー自身がその情報を取り入れるか、避けるかという判断を個人的にするかどうかの問題なのでしょう。
マナーと取捨選択できる状況づくり
電八的にはネタバレが情報として存在するのはまったく問題ないと思っています。
ただし、「知りたくない人の目に触れる、耳に入ることのない限りは」という条件が付きます。
周囲に人がいる場合は、その中に知りたくない人(ネタバレされたくない人)がいるものとしてマナーを守っていけたらいいのだと思います。
つまり人の耳に入るような大きな声で話すとか、目立たせて拡散させることのないようにするとかですよね。
最後まで読んでいただきありがとうございます。今回の記事は以上となります。
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