※2021年5月30日に書かれた記事を加筆修正したものです。
SFといえばロボットやアンドロイド、サイボーグが活躍するものがけっこうあります。
でもそれぞれに違いがいまひとつ分からないですよね。
この記事ではそれぞれの違いと、電八的な考察や解釈を紹介しています。
ロボット・アンドロイド・サイボーグ比較と違い
先に結論から。
- ロボット:何かの作業を代替させるために造り出された操縦または自動で動く人工物の総称。形も役割も特に制約はない。最近でいえば自動運転出来る自動車は言ってみればロボットカーということになる。
- アンドロイド:基本的に人間型ロボットの事を言う。人間を模しているのである程度、出来る作業が制限される。人造人間と訳されることも。
- サイボーグ:人間や生物に対して、能力の向上や補填を目的に人工物などを生体と置き換えた存在。人間でいえばほとんどを義体化しても脳の一部が残っていて、人間としての記憶(魂)が残っていればサイボーグと呼ばれる。つまり根本は人間のまま。改造人間。
ドラえもんやロボコン、8ちゃん、ルンバ、アイボなどはロボット。(人間が操縦するタイプのものも含む)
鉄腕アトムやキューティーハニー、はアンドロイド。
仮面ライダー、キャシャーン、草薙素子、009などはサイボーグ。
この3種類以外の呼び名は、その作品独自の呼称となります。
「仮面ライダーゼロワン」の”ヒューマギア”や「機動戦士ガンダム」の”モビルスーツ”など。
ロボットが実用化されてきています
SFの世界だけでなくすでに世には実用化されたロボットが販売されたり、使用されたりしています。
ロボットには目的があります。
それは人々の作業だったり、仕事を代行することです。
そのために最適化された形やデザインであったり、最適化されたプログラムで行動します。
最近はファミレスで店員さんの代わりにできた料理を運んでくれる給仕ロボットが活躍するようになりました。
最低限の人数で一店舗を経営することで大幅に経費削減できるようです。
「不気味の谷」アンドロイド(人型ロボット)が意外と難しい
人工知能により、会話や情報提供、ネットワークサービスの利用などがよりスムーズに行えるようになってきています。
しかし人間型のロボットを製造する上で壁になることがいくつかあります。
まずは「不気味の谷」と呼ばれる現象です。
人型のリアルな外見を再現しようとすると、材質の違いなどで、リアルさに磨きがかかればかかるほどに「作り物が人間のように動いている」という不気味さを感じてしまいます。
また人間自体を理解しきれていないので、違和感の原因がよく分からないというのが現状です。
映画「ウエストワールド」のリメイクドラマ「ウエストワールド」はアンドロイドたちの感情や苦悩なんかも描かれる異色のSFドラマとなっています。
人工知能とサイボーグの苦悩
「人間とサイボーグとアンドロイドの境界が実に曖昧である」というのは、よく議論される点でSF作品の題材としてもよく扱われる考え方です。
SFでは「十分に成熟した科学技術は魔法と変わらない」と言われています。
「人間の記憶が電子的に記録に残せるようになり量子的連続性を伴う時、100%人工物に置き換えた存在は果たして人間と呼べるのか?
また、逆に100%人工物をはじめから構築した存在が人間と判別できない行動をとり、人間と変わらない考え・感情を持った時、生い立ちは人工知能であるが、彼らを人間とは呼べないのか?」
ここら辺がSFでのロマンですね。
人工知能やサイボーグをつかって「人間とは?」というテーマを扱っているわけですね。
このテーマを扱った作品はたくさんあります。
「攻殻機動隊」「ブレードランナー」「ブレードランナー2049」「her」「アンドリューNDR114」「A.I.」「プロメテウス」「トゥモローランド」「トランセンデンス」など、たくさんの作品がメインテーマでなくとも扱っています。
人に限りなく近いものは人か?
古くは「ピノキオ」や「フランケンシュタインの怪物」も「人間とは何か?彼らは人間とは言えないのか?」というテーマが根底にありました。
少なくとも彼らには人間にあるのと同じだけの感情が存在します。
一体、何がないと人間と呼ぶに値しないのか?
魂でしょうか?
魂は何で出来ているのでしょう?
魂とはそもそもなんですか?
人為的に産み出されたモノには魂は宿らないのでしょうか?
人工物に魂が宿るのなら、ピノキオやフランケンシュタインの怪物も「人間」と言えるのでしょうか。
永遠のテーマです。
「神」という存在に関して
ここで重要になってくるのが「神」という存在です。
「神」の定めたところ以外で産み出されたモノには魂は宿らないという人がいます。
根拠を「神」に求めるのであれば「神」を理路整然と論理的に説明しなければなりません。
まあ、「神って誰よ!?」ってことですね。
まあ、これって「答えがない」が正解だと思います。
神にせよ、魂にせよ、ロボットの人間性にせよ、理解できないものがあるという事がロマンのはじまりですから。
一応、自分の考察。
キリスト教的な絶対神に関しては、存在を肯定できる要素が少ないと思っています。
絶対完全完璧な存在として「神」は人間やこの世界のように不完全なものを何のために創ったのか理解できないからです。最初から完全完璧な存在を作ればいい事ですからね。
対してオリンポスの神々や日本神話の神々などに連なる多神教の神々は、あってもおかしくない存在なのではと思っています。
なぜなら、完全完璧ではなく、単純に「上位の存在」だからです。これが存在すれば「上位のさらに上位」があることになります。
さらなる上位へシフト出来た存在は完全完璧に一歩近づくことになります。この方が分かり易いです。
人間よりひとつ「上位の存在」が「神」ならば人間の喜怒哀楽に関係なく振る舞う自然現象のように見えるでしょうし、「神風」のように祈りにたまたま答えてくれたということもあるでしょう。よっぽどこちらの方が自然な考え方に思えるのです。
自分の家は父方が神道系で代々受け継いできた祠があります。ですが、特に「神様が・・・」という教えを受けて来たりはしていません。自分としては無宗教のつもりです。
そういった立場から見た時、より自然に見えるのが多神教の教えの方だと思っているだけです。
まあ、あくまでも電八の独断と偏見に基づき発言しています。
「人間だ」と感じたら「人間である」
そして、「人間とサイボーグ」と「アンドロイド、ロボット」の境界に関しては基準は魂とかではなく、例えば脳の機能を置き換えた時でも量子的に連続した記憶がある時には、100%義体でも人間といえると思います。
たとえ、ヒト型を為していなくても記憶が置き換わった時点で齟齬がない状態であり、感情も同じなのであれば、元ヒトのロボットでも「人間」と呼べるのだと思います。
また、人間はいい加減な生物です。
生い立ちが100%人工物であったしても、人間のように考え行動し、感情もあるのであれば人間と感じてしまいます。
かなり極端な言い方ですが、その人が主観で「人間だ」と思ったらそれはもう人間なんですよね。
というか、かわいそうな目にあってたら、ロボットだろうが、アンドロイドだろうが、動物だろうが、ちゃんと「かわいそう」と感じてあげられるかどうかが人間性だと思うので、相手に感情があって本人が人間と自覚していて、人間と同じように考え行動するのなら、もはやそれは人間にしか見えないし感じないと思います。
そしてそれは間違いではないでしょうし、違ったとしても自分にはそれは感じとれません。
感じ取れないものをいくら考えても仕方ないですよね。
「ピノキオ」は最後に魔法で人間になります。
「十分に成熟した科学技術は魔法と変わらない」ならそのうちに科学技術で人間が産まれる事になります。
いや、「試験管ベイビー」なんてすでにありますもんね。
少年のような性格の人工知能を搭載したアンドロイドが最新のバイオ技術により、人間と変わらない肉体を与えられ、脳にアンドロイドだった時の記憶を移植された時とピノキオが魔法で人間になったのと何が違うのでしょう?
おまけ「巨大ロボット」のロマン
日本における子供向けの特撮・アニメ作品には数多くの巨大ロボットが登場します。
日本国内においても、世界的にも人気が高い作品もあります。
しかし、巨大ロボットについても実は一括りにはできない多様さを持っています。
動作させる手法の違い
例えば、日本の巨大ロボットアニメの元祖であろう「鉄人28号」と「マジンガーZ」、「大鉄人17(ワンセブン)」には成り立ちについて、それぞれに実は大きな違いがあります。
- 遠隔操作(リモートコントロール)される「鉄人28号」
- パイロットが搭乗して操縦する、「マジンガーZ」
- ロボット自身に意志が存在し、ロボット自身で判断・行動する「大鉄人17」
と、「動く・動かす」ための主体が遠隔操作なのか、搭乗して操縦するのか、ロボット自身の判断で行動するのかという違いがあります。
また、パイロットが搭乗しての操縦法も実は3種類に分かれます。
- コックピットでレバーやスロットル、ハンドルなどを駆使して操縦
- コックピット席に座っているが、操作自体は思念による操作
- 身体の動きをトレースするマスタースレイブ方式
この辺りを追ってみるのも楽しいですよね~♪
開発目的の違い
開発されてくる際の目的の違いもあります。
- ガンダムやパトレイバーのようにそもそもは工業用作業機械の延長線上での開発
- はじめから兵器として運用することを踏まえて開発
など、いろいろな開発目的や経緯があります。
これも分類する上では必要な情報です。
現実のメカとの比較
例えば現実に存在する機械類と比較すると面白いかもしれません。
「ガンダム」など兵器として開発されたロボットたちは戦車や戦闘機のような開発の系譜が、細かく設定されているものがあります。
機械なので、型式番号が設定され素のデザインが踏襲されるようになっています。
巨大ロボットの魅力
巨大ロボットと一口に言っても、さまざまな大きさがあります。
特に定義はないですが、基本的に体高が3.5メートル以上あれば巨大ロボットの仲間入りなのだと考えていいと思います。
その魅力は何と言っても、その「大きさ」です。
人間よりも大きいものに圧倒的な「パワー」を感じるわけです。
まとめ
みなさんは自動車にはくわしいですか?電八はほとんどわかりません。
判別できるのはわずかな車種と、ナイト2000、アスラーダやエクト1、デロリアンくらいです。
見た目だけで車種を判断するということも出来ません。ですがロボットたちの見分けは付きます(笑)
昔、「機動戦士ガンダム」を見ていた時に、父親が「同じようなのがいっぱい出てきてなんだか分からん」って言っていたのを思い出します。
最後まで読んでいただきありがとうございます。今回の記事は以上となります。
この記事を気に入って頂けましたら幸いです。
また是非、SNSなどでシェアしていただければと思います。
コメント